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【福島第1原発事故】強制起訴の有罪率25%、立証のハードル高く 識者「強制起訴見直し必要」

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【福島第1原発事故】
強制起訴の有罪率25%、立証のハードル高く 識者「強制起訴見直し必要」

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、勝俣恒久元会長(75)ら旧経営陣3人が29日、業務上過失致死傷罪で強制起訴された。今後、刑事責任の有無が審理されるが、法律の専門家である検察官が2度不起訴にしているだけに有罪立証への壁は高い。識者からは強制起訴制度そのものの見直しを求める声も出ている。

 検察官は有罪の確信がある場合にのみ起訴するのが通例で、有罪率は限りなく百パーセントに近い。これに対し、一般国民からなる検察審査会が「民意」を反映して強制起訴した過去8件のうち、有罪となったのは2件。検審は「少しでも有罪の可能性があれば起訴して裁判で判断されるべきとだ」考える傾向があるとされ、有罪率は25%にとどまる。

 平成21年5月に創設された強制起訴の制度設計に携わった元東京地検特捜部検事の高井康行弁護士は「今回の検審の起訴議決は、感情に流されたものだったのではないか」と疑問を呈する。また、犯罪成立を認める証拠が足りない「嫌疑不十分」で不起訴になった事件について、「強制起訴の対象から外すよう制度を見直すことが必要」と指摘する。事案が軽微だったり、示談の有無などの事情を考慮し、検察官の裁量で起訴を見送った起訴猶予のケースのみ対象にすべきだとの考えだ。

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