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実録・家政婦は見た! 「全遺産はあなたに」の遺言有効 3000万相当持ち去った実娘2人敗訴

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実録・家政婦は見た! 「全遺産はあなたに」の遺言有効 3000万相当持ち去った実娘2人敗訴

家裁の遺産分割事件数 家裁の遺産分割事件数

 一方、実娘側も、「女性は吉川さんの生前から資産を着服していた。遺言は無効だ」と主張。女性に着服金として、約6千万円の返還を求め反訴していた。

嘘つきと主張

 争点は(1)遺言は有効か無効か(2)女性は実際に着服していたのか-だった。

 実娘側は「遺言は、女性が高齢で判断能力が低下していた吉川さんに実娘2人の嘘の悪評を伝え、不正に作成させた。実の娘を差し置いて家政婦に遺産を渡そうとするとは考えられない」と主張。女性側は「吉川さんには判断能力が十分あった。吉川さんは多額の援助を受けながら無心を続ける実娘2人に資産を奪われることを心配していた。遺言は適正だった」とした。

 着服については、実娘側は「遺産が想像以上に少ない。女性が着服していたと考えるのが自然だ」と主張。女性側は「着服は一切していない。実娘への援助などで資産が目減りしただけだ」と反論していた。

「何度も無心」

 18日の判決で原裁判長は、実娘側が長年にわたり吉川さんに無心を続け、吉川さんも多額の援助をしてきた▽実娘側が平成14年、「海外に移住する」として吉川さんから3千万円を受け取った際、吉川さんと実娘側は合意の上で「援助はこれが最後」とする念書を書いていた▽移住したはずの実娘がすぐに帰国し同居を始めた後、吉川さんは「資産を奪われるのが怖くて外出できない」と第三者に話していた▽吉川さんの死後に女性が帰郷した際、着の身着のままで現金も5千円しか持っておらず、大金を着服した人物ならば不自然だ-などと指摘した。

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