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【にっぽん再構築(2)】高い防潮堤 何を守る 海も生活再建も…姿見えず

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【にっぽん再構築(2)】
高い防潮堤 何を守る 海も生活再建も…姿見えず

野々島で県側が計画する防潮堤の高さ(左)と、住民側が求める高さ(右)を示した構造物。遠藤勝さんは「県の高さだと外の景色が見えなくなる」と訴える=宮城県塩釜市(高久清史撮影)

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 政府は平成23年6月、チリ地震津波など発生頻度が数十年~百数十年に1回と比較的高い「L1津波」を対象に被災地の防潮堤を設計し、東日本大震災級の「L2津波」に対しては、住民避難を軸に総合的に対策を講じる方針を決めた。

 これを受けて岩手、宮城、福島の3県の海岸線約1700キロのうち、約400キロで防潮堤が整備されていく。高さが10メートル以上の防潮堤は岩手県で約46キロ、宮城県で約4キロ。総事業費は約1兆円に上る見通しだ。

 被災地では防潮堤整備を歓迎する声がある一方で、住民の高台移転が決まった地域の計画に疑問の声が出ている。観光や漁業に与える悪影響にも懸念が根強い。それよりも避難道の整備、生活再建につながる投資を望む声も上がる。

 国土交通省などによると、27年9月時点で防潮堤が大部分を占める被災6県の海岸対策事業677カ所のうち、完成したのは115カ所で、31カ所では地元との調整が済んでいない。

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