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【貳阡貳拾年 第7部 犯罪新時代(3)】議論されない「裁判員年齢」 18歳が18歳を裁く日は来るか

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 少年による重大事件が発生するたびに少年法は改正を重ね、刑罰対象の低年齢化や厳罰化が図られてきた。平成9年の神戸連続児童殺傷事件をきっかけに、13年には刑罰の対象が16歳以上から14歳以上に引き下げられた。

 従来は保護処分が多かったが、死亡事件を起こした16歳以上の少年には原則として、検察官から身柄を送られた家庭裁判所が刑事処分にすべきだと判断して検察官に送り返す「逆送」の規定も設けられた。しかも、凶悪事件を起こした16歳以上の多くが、裁判員裁判で裁かれている。

 一方、警察庁によると、昭和58年の約26万人をピークに検挙された少年の刑法犯は減少傾向にある。平成26年は4万8361人と、10年前の17年の12万3715人の半数以下。殺人や強盗などの凶悪犯も26年は703人で、1441人だった17年から半減した。

 20歳未満を対象とする少年法の適用年齢引き下げの根拠に持ち出される「少年事件の凶悪化」は、数字上では浮かび上がらない。

 ただ、自民党の特命委員会が、少年法の適用年齢を18歳未満にするよう求める提言を今年9月、政府に提出。法務省が10月、少年法に関する省内勉強会を設置するなど、論議は始まりつつある。

 数々の少年事件を担当したベテラン裁判官は、「少年事件が減少傾向だとしても、凶悪事件が報道されると『悪化している』という印象になりやすい。これが適用年齢引き下げなどを求める声につながる」と指摘。「昔に比べ動機が理解できない」との声も多く、「漠然とした少年犯罪への不安」を厳罰化により取り除こうという構図だ。

 その上で「少年犯罪への理解を広める手法として、裁判員年齢を引き下げ、同世代の意見を聞くということも考えうる」と話す。

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