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【貳阡貳拾年 第7部 犯罪新時代(2)】加速する受刑者の高齢化 刑務官に求められる介護資格

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 栃木県内にあるサービス付き高齢者住宅の一室。2年ほど前に出所した男性(71)は、「栃木県地域生活定着支援センター」(宇都宮市)の女性相談員(42)にそうこぼした。同センターは一定の条件を満たした出所者の生活環境を整える。政府と自治体が講じる再犯防止策の一環だ。

 3年ほど前、関東地方の刑務所で初めての懲役(1年)を終えた男性は、その足で故郷に向かった。長男に電話したが、連絡がつかない。刑務所内の作業に対する賞与金1万5千円を懐に橋のたもとで寝た。その後、親族らを頼ったが、長居はできなかった。2カ月後、焼きそば弁当と菓子パン、焼酎1本を万引したところを取り押さえられた。所持金は70円だった。

 2度目の懲役で東北地方の刑務所を出所する直前、支援センターの援助を受けた。居住する高齢者住宅では、無報酬で朝食の配膳を手伝う。「寝るところがあって“仕事”がある。二度と万引なんてやらないね。やる必要がないんだから」

 一人では社会復帰しづらい出所者のために、相談員が必要な手続きを行う。生活支援に向けた世話は尽きないが、「初めは『俺はもうどうなっても構わない』とよく言っていた。そんな人が居場所を持ち、役割意識を持てたときに見せる笑顔にやりがいを感じます」と、相談員の女性。出所者の“居場所”づくりの大切さを感じている。

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