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【御嶽山噴火1年】生還女性が初めて語る「あの時」 「焼け死ぬのか、溶けるのかな…」

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【御嶽山噴火1年】
生還女性が初めて語る「あの時」 「焼け死ぬのか、溶けるのかな…」

山頂付近で石造りの台座に寄りかかり救助を待つ女性。右手を小さく震わせ、助けを求めた=2014年9月28日午前11時31分、御嶽山(本社チャーターヘリから、大山文兄撮影) 山頂付近で石造りの台座に寄りかかり救助を待つ女性。右手を小さく震わせ、助けを求めた=2014年9月28日午前11時31分、御嶽山(本社チャーターヘリから、大山文兄撮影)

 その直後、噴石が再度襲ってきた。最初より激しく降り注いだ噴石は次々と体に直撃、最後に身体が地面に沈むくらいの衝撃を左腕に受けた。「痛い、熱い、しびれ。味わったことのない感覚だった」

 噴石の勢いが弱まり、体を起こした。周囲で動ける登山客は3、4人。口をぬぐった男性は亡くなっていた。自身はおなかに重たいものを感じた。噴石の直撃でちぎれた自分の左腕だった。体に少しだけくっついた状態で傷口から血が滴り落ちている。「止血お願いします」。必死に叫んだ。

 男性が手ぬぐいで止血を試みたが、傷口に驚いたのか結びが緩く、別の男性がきつく結び直してくれた。腕をなくしたことは残念だが、命を落とすことはなかった。「とりあえずここまで乗り切れたから、生きよう」。そう思った。

■ □ ■

 無事だった登山客に下山しようと言われたが、貧血がひどく、腰にも違和感があった。「歩けない」。その場に残る決断をした。

 100メートルほど離れた場所に、身を隠せそうな石造りの台座を見つけた。左腕を抱き、何度も気を失いながら、足とお尻を使い、尺取り虫のように進んだ。

 途中にうずくまる登山客の男性がいた。「一緒に行きませんか」。声を掛けると、男性は時間をかけて台座近くまで来た。

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