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【御嶽山噴火1年】生還女性が初めて語る「あの時」 「焼け死ぬのか、溶けるのかな…」

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【御嶽山噴火1年】
生還女性が初めて語る「あの時」 「焼け死ぬのか、溶けるのかな…」

山頂付近で石造りの台座に寄りかかり救助を待つ女性。右手を小さく震わせ、助けを求めた=2014年9月28日午前11時31分、御嶽山(本社チャーターヘリから、大山文兄撮影) 山頂付近で石造りの台座に寄りかかり救助を待つ女性。右手を小さく震わせ、助けを求めた=2014年9月28日午前11時31分、御嶽山(本社チャーターヘリから、大山文兄撮影)

 午前11時52分。御嶽山噴火。だが現実と受け止められなかった。「まさか、この山とは思わず、どこか他の山かなという感じで…」。においや揺れといった確たる変化もなかったため、直後は周囲の登山客と同様に噴煙を写真に収めていた。

 現実を突きつけられたのは10秒ほど後。気付くと周囲は真っ暗に。「逃げる時間はなかった」。近くに身を隠せるような岩も見えたが「その場で立ち尽くすというか、動けなかった」。噴煙は、もう目前に迫っていた。

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 想像もできなかった御嶽山の噴火。女性は迫り来る噴煙に背を向けるしかなかった。「(噴煙は熱く)サウナに入ったような感じで『焼け死ぬのか、溶けるのかな』と思った」

 噴石が襲ってきたのは噴火から1分もしないころだった。山梨県富士山科学研究所の試算では、火口から噴石が出た速度(初速)は時速360~540キロ。地面に衝突した際の速度は最低でも108キロだったという。女性にもそんな噴石が容赦なく襲い、ザックで隠れていない後頭部や腰を直撃した。「折れたかなと思うほど、これまで受けたことのない衝撃」。実際に腰の軟骨は折れていた。

 噴石の勢いが少し弱まったとき、近くで一緒にしゃがんでいた男性が声をかけてきた。「起き上がれないから起こしてくれ」。男性の体を支えてあげたが、すぐにばったり前に倒れた。どうすることもできず、男性の口に付いた灰をぬぐってあげるしかなかった。

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