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【東日本豪雨】相次ぐ堤防決壊 ハード対策追いつかず 専門家「想定以上の水が流れ続けた」

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【東日本豪雨】
相次ぐ堤防決壊 ハード対策追いつかず 専門家「想定以上の水が流れ続けた」

 今回は積乱雲が帯状に並ぶ「線状降水帯」が南北に伸び、長時間にわたり激しい雨を降らせたとされる。国交省によると、ちょうど線状降水帯が、北から南に流れる鬼怒川の上空に重なったため、広い流域が雨の受け皿になったという。

 国交省は「それでも想定して整備を進めていかないといけない」と話す。ただ、全国の河川は主に鬼怒川など国が管理する1級河川と、渋井川など都道府県の2級河川に分かれ、総数は2万以上に上る。

 河川ごとに堤防などの長期整備目標があり、基本的には周辺に住宅がある流域には、全て目標を満たす堤防を整備する計画だが、河川の多さから時間も予算もかかり、「目標に達している河川はほぼない」(国交省)のが現状だ。

 国の治水事業費は平成9年度の約1兆3千億円がピークで、その後、不況などで公共事業の予算が削減され、今年度は半減に近い約7800億円となった。

 もう一つの主な治水対策となるダム整備は22年から整備中の事業の検証が始まり、現時点で対象の83事業中すでに24事業の中止が決まっている。

 新潟大学災害・復興科学研究所の安田浩保准教授は「われわれが直面する雨の規模は今までより大規模になっており、事業費は手厚くすべきだ。昔より水防面で安全度が高くなり、逆に住民の防災意識も鈍感になっている。意識の刷新が必要」と指摘している。

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