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【楢葉町避難指示解除】「今日が始まり」「希望は、ないね」 交錯する住民らの思い

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【楢葉町避難指示解除】
「今日が始まり」「希望は、ないね」 交錯する住民らの思い

避難指示が5日午前0時に解除された福島県楢葉町。避難先のいわき市から帰宅し除草作業を行い、妻のシゲコさん(76)さんとともに休憩する米農家の山内忠良さん(78)。原発事故の影響で農作物が作れないなか、先祖代々の土地を守り続けるという=5日福島県楢葉町 (大西正純撮影) 

 同地区の約90世帯は原発事故後の避難でばらばらになったが、「帰町の日に、久しぶりに集まろう」と提案された。

 かつて50人ほどが集まっていた宴席に比べて、この日のテーブルの数は5分の1程度と、まだ寂しい。それでも、橋本さんは「今日が始まり。これから、徐々に大きくなっていけばいい」と笑顔を見せる。

 ■「仮設が本当の家って言うんだよ」

 「ドルちゃんにご飯あげてもいい?」

 生後まもなく1年になるラブラドルレトリバーの小屋の前で、小学1年の孫、根本あかりさん(6)がそう尋ねると、祖母の根本里子さん(61)は笑顔で、「いいよー」と返す。あかりさんは、掃除や洗濯のときも、里子さんのそばを離れようとしない。

 原発事故前までは楢葉町の自宅であかりさんの両親ら家族7人で暮らしていた。4月から始まった準備宿泊で、里子さんは帰還。4畳半2間しかない仮設住宅では、隣近所に気を使い大きな音を立てないようにしてきたが、わが家では誰に気兼ねすることもなく、のんびり過ごせる。

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