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【4カ国テロ】過激思想の浸透鮮明 ラマダン攻撃指令 「敵を攻撃し殉教せよ」とネット上に声明

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【4カ国テロ】
過激思想の浸透鮮明 ラマダン攻撃指令 「敵を攻撃し殉教せよ」とネット上に声明

27日、チュニジア中部スースのビーチで襲撃事件があった現場に花を手向ける女性(AP)

 2つの事件が連携して実行されたのかどうかは不明だ。ただ、イスラム国は最近、支持者に対し、今月18日から始まったイスラム教のラマダン(断食月)中に「敵を攻撃し殉教せよ」と促す音声声明をネット上に掲載しており、実行犯たちがこれに影響されていた可能性は否定できない。

 ラマダンはイスラム教徒にとって最も神聖な月とされ、一般的には、この期間に善行を積めば、通常の何倍もの功徳が得られると信じられている。イスラム過激派は、非イスラム教徒の外国人やシーア派などの敵対宗派に対するジハード(聖戦)を「絶対善」ととらえていることから、実行犯たちは、ラマダン中のテロを「善行」と確信していたことは間違いない。

 また、イスラム国にとっては、今月末が「カリフ(預言者ムハンマドの後継者)制国家」樹立を宣言してから丸1年にあたる。今の時期は、イスラム国の勢力の強さを見せつける格好の機会だといえることから、今後も各地でテロが続発する懸念も強い。

 ■過激思想拡散か

 26日朝、フランス中部リヨン郊外では、ヤシン・サルヒ容疑者(35)の車がガス工場に突っ込み、大きな爆発と火災が発生した。車の付近では、同容疑者が勤務する運送会社の経営者(54)の切断された頭部が、イスラム教の信仰を示す文言が書かれた2枚の旗で覆われて見つかった。

 サルヒ容疑者がイスラム国などの過激派組織と直接の関係があったかどうかは分かっていない。

 ただ、頭部切断という残虐行為に、イスラム国が頻繁に流す「処刑映像」が影響している可能性は高く、事件は、イスラム国などがまき散らす過激思想の脅威を改めて浮き彫りにしている。

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