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【朝鮮総連トップ次男逮捕】拉致再調査中断示唆した非難の裏に「秘められた」“アキレス腱”

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【朝鮮総連トップ次男逮捕】
拉致再調査中断示唆した非難の裏に「秘められた」“アキレス腱”

外為法違反の疑いで逮捕され、警察車両に乗せられる朝鮮総連の許宗萬議長の次男、許政道容疑者=12日午前、東京都足立区(宮川浩和撮影)

 北朝鮮も朝日友好親善協会といった対外団体を駆使して対日批判を繰り広げてきた。4月2日には「政府間対話も行うことができなくなっている」と日朝協議中断を示唆する通知文を日本政府に送り付けた。

 北朝鮮はなぜこうまで許一家への強制捜査に反発するのか。日朝間関係者は、許一家と金正恩一族との「隠された結び付きにある」とみる。

 宗萬氏は責任副議長だった1990年代後半、200万人以上が餓死したとされる本国に巨額の資金を送った。結果的に在日朝鮮人系信用組合の破綻を招いたが、金正日(ジョンイル)総書記が「宗萬氏を擁護せよ」と指示したほど信任が厚かったといわれる。制裁で宗萬氏の再入国が禁じられると、今回逮捕された次男の許政道(ジョンド)容疑者を「密使」役に仕立て正恩政権との裏のパイプをつないできたとされる。

 半面、昨秋の訪朝では、金正恩第1書記と面会できず、後ろ盾の工作機関225局トップも死亡した。朝鮮総連にとって最大懸案だった中央本部競売問題でも、本国は拉致再調査が動き出してからは表立った抗議をせず、宗萬氏任せにして実質、放置した。「隙間風」が吹き始めていたのだ。だからこそ、日本政府への過激な非難で、一枚岩であることを演出する必要があったとみられる。

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