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宮城・松島水族館、88年の歴史に幕 震災乗り越えるも老朽化に勝てず

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宮城・松島水族館、88年の歴史に幕 震災乗り越えるも老朽化に勝てず

10日に閉館することが決まっており多くの観光客らでにぎわうマリンピア松島館内=5日、宮城県松島町(蔵賢斗撮影)

 東日本大震災による被害を乗り越えて営業を続けていた宮城県松島町の「マリンピア松島水族館」が10日、老朽化のため88年の歴史に幕を下ろす。写真やパネルで88年間を振り返るイベントが開かれ、ゴールデンウイーク中に最後のにぎわいを見せている。

 同館は昭和2年開業で、国内では富山県の魚津水族館に次ぐ歴史がある。平成23年3月11日の東日本大震災では、約1・8メートルの津波で海水と泥が館内に流れ込み、水槽の循環装置が故障。ビーバーやマンボウ、コマッコウなど飼育展示していた約4000点のうち、約5%が死んだ。

 スタッフは熱帯魚のために水槽の水を鍋に入れて温め直し、淡水魚用に真水を調達するなど不眠不休で対応。全国の水族館の支援も受け、約1カ月後の同年4月23日には営業再開にこぎつけた。ただ、老朽化で最終的に閉館が決まり、動物や魚の大半は7月に仙台市に開館する「仙台うみの杜水族館」に移される。

 3、4月には例年の約2倍の入館者があり、ゴールデンウイーク中も閉館を惜しむ人が続々と訪れている。20歳の娘と一緒に来たという仙台市泉区の石田幸子さん(50)は「10年ぐらい前に来たときはもっと広く感じたけど、娘が小さかったからかも…」と寂しそうに話した。

 同館の西條博也常務は「88年間、地元や多くの人に助けられてやってこられた。みなさんの記憶にとどめてもらえればうれしい」と話していた。

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