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「片山被告の方が捜査員より知識あった」と捜査関係者 誤認逮捕招いた遠隔操作事件、警察が得た反省と大きな教訓

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「片山被告の方が捜査員より知識あった」と捜査関係者 誤認逮捕招いた遠隔操作事件、警察が得た反省と大きな教訓

片山祐輔被告

 遠隔操作事件では、4人の誤認逮捕という重大なミスをした捜査当局に課題が突きつけられた。日進月歩のネット社会の犯罪にどう立ち向かうのか。

 「被告のもくろみどおり誤認逮捕されており、一定の限度で考慮するのが相当だ」

 4日の片山祐輔被告の判決では、起訴内容に含まれていない誤認逮捕も量刑の判断材料に加えられたが、捜査当局への直接的な言及はなかった。判決後の記者会見で、主任弁護人を務めた佐藤博史弁護士も「誤認逮捕があった捜査の問題に光が当たらずに残念だ」と述べた。

 「素直に言って片山被告の方がアイデアがあり、当時の捜査員より知識が上回っていた」と捜査に加わった警視庁関係者は振り返った。パソコンが遠隔操作ウイルスに感染してもその痕跡が残らないという初めての経験を前に「誰かに遠隔操作されているかもしれないという発想は全くなかった」と誤認逮捕に至った事態を反省した。

 事件は神奈川・江の島の防犯カメラを解析した結果、片山被告が浮上し逮捕にこぎ着けた。しかし、捜査幹部は「サイバー捜査だけでも犯人にたどり着いていた」と捜査力がなかったとの指摘に反論。防犯カメラの解析がなくてもウイルスのデータ解析が終わり、片山被告の勤務先も判明するところだったという。

 ただ、結果的に誤認逮捕を招いた警察当局は「デジタル証拠を信じすぎたことが誤認逮捕を招いた」と分析。捜査員のスキルアップとともに、民間セキュリティー会社と協力し、専門家の知識を借りる試みなどを始めている。捜査幹部は「進化するサイバー犯罪に捜査員の能力が追いつくことが必要。民間の力を借りなくても捜査員だけで解決できる態勢を作ることが必要だ」と話した。

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