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諫早湾干拓事業 国板挟みの間接強制、最高裁で確定 開門しても、しなくても制裁金支払い

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諫早湾干拓事業 国板挟みの間接強制、最高裁で確定 開門しても、しなくても制裁金支払い

 国営諫早湾干拓事業の開門調査実施をめぐり、福岡高裁が国に、開門しない場合には開門賛成派の漁業者に、開門した場合には開門反対派の営農者に制裁金を支払うよう命じた2件の間接強制決定について、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)は、決定を不服として国が申し立てていた許可抗告をいずれも22日付で棄却する決定をした。

 全く逆の判断を示した2件の間接強制決定が確定した。国は、開門するかどうかにかかわらず、支出を迫られる。

 同小法廷は、2件の高裁決定について「当事者が異なり、別個に審理された場合、その判断が分かれることは制度上あり得る」と指摘して、いずれの決定も法律の要件を満たしていることから、高裁判断を支持した。

 さらに、開門の是非については「間接強制の申し立てに対する判断である以上、審理する立場にはない」と言及。「紛争を解決する十分な努力が期待される」と国に促した。

 問題をめぐっては、開門を命じた平成22年12月の福岡高裁判決が確定。これに基づき開門賛成派の漁業者側が、開門するまで国に制裁金の支払いを求める間接強制手続きを行った。佐賀地裁は昨年4月、開門まで漁業者側に1日49万円(現在は45万円に変更)を支払うよう命じ、福岡高裁も支持した。

 一方、長崎地裁は25年11月、営農者側の仮処分申し立てを認め、開門差し止めを命令。営農者側は地裁決定を受け、開門した場合に営農者側に1日49万円の制裁金を支払うよう間接手続きを行い、長崎地裁、福岡高裁が申し立てを認めた。

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