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【金曜討論】性犯罪の厳罰化 「悪質犯罪、野放しに」周藤由美子氏、「重罰化では防げない」宮田桂子氏

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【金曜討論】
性犯罪の厳罰化 「悪質犯罪、野放しに」周藤由美子氏、「重罰化では防げない」宮田桂子氏

周藤由美子氏(池田証志撮影)

 ≪宮田桂子氏≫

犯罪防止、更生策が先だ

 --強姦罪の法定刑を重くすべきか

 「強姦罪は、誰もがその行為を犯罪と評価できる強盗罪と違い、加害者と被害者の主観の齟齬(そご)から犯罪性に疑問が生じる場合などがあり、法定刑の下限が強盗罪より軽いのは理由がある。これを重くする主張には反対だ。また、判決傾向が重くなっているとはいえ、法定刑の幅に収まっており、上限を上げる必要性も疑問だ」

 --犯罪の抑止効果については

 「重罰化で犯罪が減る実証データはない。死刑で殺人が防げているか。性犯罪は、加害者の女性観や性のとらえ方のゆがみが原因のケースが多い。犯罪防止のためには、性表現への規制や薬物治療・心理療法などの治療をはじめ、先にすべきことがある」

 --刑務所内での更生プログラムは

 「それを企画・実施する刑務所の職員・予算などは絶対的に不足しており、十分な効果を期待できない。長期の拘禁により、被害者や裁判への怨嗟(えんさ)の感情や、社会への不適応を大きくする危険を認識すべきだ」

 --非親告罪化も論点だ

 「被害者の考え方は百人百様だろう。事件発覚時の周囲の反応は予想できない。性被害を受けたと知れば恋人が別れを切り出すかもしれないと恐れる人もいるだろう」

 --被害者が協力しなければ捜査、起訴できないという意見も

 「例えば、連続レイプ犯が別件を自白するケースのように、被害者の被害申告なしに事件が発覚する場合があり、写真などから客観的事実が裏付けられれば起訴し得る。そういうとき、被害者が『放っておいてくれ』と言う権利もあるはずだ」

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