産経ニュース

がれき撤去でコメ汚染されず 昨夏の福島第1原発、規制委が実測値報告

ニュース 事件

記事詳細

更新


がれき撤去でコメ汚染されず 昨夏の福島第1原発、規制委が実測値報告

 東京電力福島第1原発で昨年8月に実施したがれき撤去作業で飛散した放射性物質が、20キロ以上離れた水田を汚染したとされる問題で、原子力規制委員会は26日、放射性物質の降下量の数値結果から、がれき撤去による汚染ではないと結論付けた。この問題は廃炉工程に大きく影響し、東電は1号機の燃料取り出しを2年遅らせる案を示していた。

 規制委の田中俊一委員長は「汚染はがれき撤去によるものではないことが明らかになった。ただ県民が心配しているので、これからも原因追及はやっていくべきだ」と述べた。規制委は原発事故で既に広がっていた放射性物質が水田に移行したとみているが、原因を特定するのは困難で、他の機関に分析を促している。

 昨年8月19日に行った3号機のがれき撤去作業で、がれきの下敷きになっていた放射性の粉(ふん)塵(じん)が飛散。20キロ以上離れた福島県南相馬市で収穫されたコメからは基準値(1キロ当たり100ベクレル)を越える放射性セシウムが検出され、農林水産省が撤去作業による汚染の可能性を指摘していた。東電は1号機のがれき撤去を予定していたが、農水省の要請で作業を中止した。

 しかし、規制委が放射性セシウムの実測値を分析した結果、顕著な上昇を示したのは3号機から3キロ離れた福島県双葉町だけだった。20キロ以上離れた南相馬市までは届いていないとした。

 東電は現在、1号機のがれき撤去作業の準備のため、建屋カバーの解体作業を進めているが、放射性物質の飛散問題で、作業は大幅に遅れている。

「ニュース」のランキング