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カルデラ噴火、桁違いの規模 予測と防災 極めて困難

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カルデラ噴火、桁違いの規模 予測と防災 極めて困難

 神戸大が22日に発表した巨大カルデラ噴火の発生確率は、めったに起きない低頻度の巨大リスクにどう対処すべきかという難しい課題を浮き彫りにした。巨大噴火の予測や対策は極めて困難で、専門家は観測や研究を強化する必要性を指摘している。

 巨大カルデラ噴火は、日本では1万年に1回程度の頻度で起きてきた。最も新しいのは7300年前に噴火した鹿児島県南方沖の鬼界(きかい)カルデラで、このときは南九州の縄文人が死滅し、生態系の回復に千年近くかかったとされる。

 東大地震研究所の前野深(ふかし)助教(火山地質学)によると、噴火を繰り返す可能性が高く、リスクが大きいカルデラは九州の阿蘇、姶良(あいら)、阿多(あた)、鬼界、北海道の洞爺(とうや)、支笏(しこつ)、屈斜路(くっしゃろ)などだ。

 ただ、噴火の周期などは未解明で予測は困難。前野助教は「観測で何らかの前兆現象を捉えたとしても、カルデラ噴火に発展するかを的確に判断するのは現状では非常に難しい」と指摘する。

 火砕流は一般に半径100キロの広範囲に及ぶため、噴火後では助からない。実用的な予測が実現しない限り、周辺住民の全域避難も現実的には難しい。内閣府の検討会は昨年5月、大規模噴火対策の提言をまとめたが、カルデラ噴火については具体策を先送りした。

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