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【ニッポンの分岐点】暴力団(2)経済ヤクザ 企業に寄生したバブルの寵児

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【ニッポンの分岐点】
暴力団(2)経済ヤクザ 企業に寄生したバブルの寵児

 宅見は山口組内で4代目の竹中正久や5代目の渡辺芳則の組長就任に向け、多数派工作に動くなど中心的な役割を果たし存在感を発揮。5代目体制ではナンバー2の若頭に上り詰めた。

 宅見の力の源泉は豊富な資金力だった。暴力団関係者によると、「日経新聞を読んでシノギ(資金源)のネタを探さなあかん。これからは税金を払うような稼業が必要や」と組員に助言していたという。暴力団と密接な関係を持ち資金提供などを行うフロント企業(企業舎弟)を傘下に置き、検事出身の弁護士や仕手グループなど豊富な人脈もあり、バブル経済で最も成功した暴力団の一人となった。

土地と株で存在感

 日本がバブル景気に突入する前、米国は巨額の貿易赤字を抱え、いらだちを強めていた。貿易赤字の原因となるドル高を是正しようと、日本を含めた先進5カ国が昭和60年9月にプラザ合意を締結。それに伴い急激に円高が進み、日本では自動車などの輸出産業が打撃を受け、内需拡大に活路を見いださざるを得なくなった。

 何とか景気を刺激しようと、日銀は公定歩合を断続的に引き下げた。銀行から融資を受けやすくなった企業の中には、設備投資だけでなく、土地価格が急速に上がったことに目を付け、財テク目的の土地売買にのめり込むところも現れた。

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