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裁判員制度施行5年 現状と課題 「自信を持って結論」「整理した主張を」「分かりやすさ念頭に」

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裁判員制度施行5年 現状と課題 「自信を持って結論」「整理した主張を」「分かりやすさ念頭に」

 21日で施行から5年を迎える裁判員制度では、昨年度末までに裁判員、補充裁判員合わせて4万9434人が誕生した。国民から選ばれた裁判員がプロの裁判官とともに審理する裁判員制度によって、司法の現場はどう変わったのか。法曹三者に現状と課題を聞いた。(森浩、滝口亜希)

 ■東京地裁部総括判事 稗田雅洋さん(53)「多様な視点、自信持って結論出せる」

 選任手続きの後、裁判員の皆さんに必ず説明することがある。それは、自分なりに考える「裁判員制度が導入された趣旨」。「なんで裁判に参加しなきゃいけないの」という疑問を持ったままでは、ストレスにもつながりかねないからだ。

 法律家だけでなく、国民の中から選ばれた人々がいろいろな視点で議論し、結論を出すことによって、より納得のいく裁判ができるのではないか-。そして、「遠慮なく感じたことを述べてください」「他の人の意見をよく聞いてください」とも伝えている。これが、議論を深め、良い結論を出すための出発点だと思う。

 制度によって審理の進め方は大きく変わった。公判前整理手続きが導入され、計画的で集中した審理ができるようになった分、常に「裁判員や国民にとって分かりやすいか」ということを意識するようになった。

 検察官や弁護人の中には、捜査段階の供述にこだわって尋問をする人もいるが、公判は捜査のレビューではない。そのときの被告や証人の記憶に従って生き生きと話をしてもらうことが、裁判員や裁判官にとっても一番判断しやすい。

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