神村学園通信制問題 食事粗末で体重10キロ減も 保護者側、元生徒の栄養不足訴え - 産経ニュース

神村学園通信制問題 食事粗末で体重10キロ減も 保護者側、元生徒の栄養不足訴え

「淡路島学習センター」で元生徒に与えられていた朝食(保護者提供)
鹿児島県いちき串木野市にある神村学園の本校
 鹿児島県のスポーツ強豪校「神村学園」高等部が兵庫県淡路市に開設した通信制教育サポート施設「淡路島学習センター」で必要な学習指導が放置されていた問題で、寮生活の食事が粗末だったため複数の生徒が栄養不足に陥り、数カ月間で体重が最大約10キロ減少したと保護者側が訴えていることが9日、分かった。
 センターには昨年4月に22人が入学したが、同8月末までに10人が自主退学。このうち元生徒9人とその保護者が、単位取得に必要な学習指導が放置され、寮生活で提供された食事が粗末で栄養不足に陥ったなどとして同12月、学園側などに総額2131万円の損害賠償を求めて松江地裁益田支部に提訴した。
 訴状などによると、センター側は契約先のレストランで「質の高い食事」を3食提供すると説明していたが、実際にレストランの食事が提供されたのは夕食のみ。センターのスタッフや別の民間業者が作っていた朝食と昼食は、育ち盛りの高校生には質も量も粗末な内容だったという。
 提訴した保護者側によると、栄養不足について繰り返し改善を求めたが聞き入れられず、複数の元生徒の体重が自主退学までの数カ月間で大幅に減少。入学前は73・5キロだったが、約10キロ痩せて64キロになった元生徒もいたという。退学が相次いだ昨夏以降に食事環境は改善されたとみられる。
 センター側は「当初からきちんとした食事を提供していた」としている。
 同センターは、神村学園高等部の単位制・広域通信制課程が地元業者と業務提携し、昨年4月に開設した全寮制の教育サポート施設。プロサッカー選手を目指しつつ最短3年間で高校卒業資格が取得できるとうたっていた。
 提訴を受けて記者会見した学園側は、元生徒らとの和解を目指す方針を示したが、原告側代表で元生徒の父親は取材に対し「精神的苦痛の実態や、広域通信制課程をめぐる問題について裁判を通じて明らかにしたい」と述べ、応じない意向を示している。(神戸総局取材班)