【北海道震度7地震】最後の安否不明者の死亡確認 「生きて救えず無念」厚真町の死者36人に - 産経ニュース

【北海道震度7地震】最後の安否不明者の死亡確認 「生きて救えず無念」厚真町の死者36人に

最後まで安否が分からなかった男性が見つかった幌内地区の土砂崩れ現場で作業する消防隊員ら=10日午前9時48分、北海道厚真町
重機を使って懸命の捜索を行う自衛隊員=9日午前、北海道厚真町(桐原正道撮影)
 北海道の大地震で震度7を観測し、大規模な土砂災害が発生した北海道厚真町で10日、最後の安否不明者だった男性の死亡が確認された。これで同町の安否不明者は全員発見され、死者は36人となった。時折強い降雨となる中、救助隊は夜通しで捜索に当たったが、生存者の救出はかなわず、悲しみが広がった。
 最後に見つかったのは同町幌内の山本辰幸(たつゆき)さん(77)。同町によると10日午前1時43分に発見され、間もなく死亡が確認された。
 現場では最後の行方不明者だった山本さんを捜すため、自衛隊、警察、消防などの救助隊がチームを組み、多数の重機も入って捜索。投光器も投入し、土砂崩れによる二次災害を警戒しながら、山肌の近くで慎重に土中を探る困難な作業が続いた。
 自衛隊関係者は「全力で捜索にあたったが、多くの人を助けられなかったのが無念だ」と肩を落とした。
 幌内地区の現場は同町北部の山間にある水田地帯で、収穫を控え実った稲も無残に土砂に押しつぶされた。土砂にはさらに倒木が折り重なり、根本から折れた電柱と電線も地面に垂れ下がる。上空にはヘリコプターが飛行し、土砂や、がれきを取り除く重機の稼働音、指示を飛ばす救助隊の声が響き渡っていた。
 現場に続く道路は多数の隆起や陥没、亀裂が発生。各所で多くの建物が土砂崩れに巻き込まれた。救助隊は写真のアルバムや人形など、被災者の身の回りにあった品物を丁寧に回収していた。
 自衛隊などは地震発生直後から山本さんが発見されるまで24時間態勢の捜索を続けた。同町の大坪秀幸理事(59)は「皆さんの助けに心から感謝している。全員を生きて救出できなかったことが残念でならない」と話した。