出国の元役員に逮捕状 贈賄指示役か 外務省が旅券返納命令

文科省汚職
文科省汚職事件の構図

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の業務をめぐる接待汚職事件で、贈賄(ぞうわい)罪で起訴された医療コンサルタント会社元役員と共謀したとして、東京地検特捜部が別の同社元役員の男(55)について、贈賄容疑で逮捕状を取っていたことが27日、関係者への取材で分かった。元役員は犯行の指示役だったとされる。東南アジアに滞在しているとみられ、外務省は同日、旅券返納命令を出した。特捜部は帰国次第、元役員を逮捕する方針。

 特捜部は今月15日、JAXA理事に出向中、医療コンサルタント会社に便宜を図るなどした見返りに計約150万円相当の飲食接待を受けたなどとして収(しゅう)賄(わい)罪で文部科学省前国際統括官の川端和明被告(57)を、贈賄罪でコンサル会社元役員の谷口浩司(こうじ)被告(47)をそれぞれ起訴した。

 谷口被告は川端被告や、私立大学支援事業をめぐる汚職事件で受託収賄罪で7月に起訴された前科学技術・学術政策局長の佐野太(ふとし)被告(59)ら複数の文科省幹部を東京・銀座の高級クラブなどで飲食接待していたとされる。

 関係者によると、谷口被告は数年前から東京都内の事務所などで元役員と面会。元役員は接待相手などについて谷口被告に指示し、その成果について報告を受けていたとみられる。特捜部は元役員が実質的な指示役だったとみて行方を追っていた。

 旅券返納命令によると、逮捕状は7月25日付。返納期限は9月30日で返納しなければ旅券は失効する。失効後も滞在した場合、現地警察から不法滞在とみなされる可能性があるという。

 法人登記によると、元役員は平成27年7月に就任し、谷口被告が最初に逮捕された直後の今年7月6日に辞任していた。