【文科省汚職】2年で19人不正 前理事長ら主導、謝礼も…動機は寄付金 東京医科大不正入試の内部調査報告書 - 産経ニュース

【文科省汚職】2年で19人不正 前理事長ら主導、謝礼も…動機は寄付金 東京医科大不正入試の内部調査報告書

 医学部医学科をめぐる不正入試問題で、東京医科大(東京都新宿区)の内部調査委員会(委員長・中井憲治弁護士)は7日、経緯などをまとめた報告書を公表した。今年と昨年実施した一般入試1次試験で不正に加点したのは19人に上り、前理事長の臼井正彦被告(77)=贈賄罪で在宅起訴=と前学長の鈴木衛被告(69)=同=が主導したと認定。規範意識が鈍麻し「同窓生の子弟を入学させ、寄付金を多く集めたい思いがあった」との動機を挙げ、2人が受験生の親から謝礼をもらうこともあったようだと付記した
 報告書によると、今年の入試の1次試験で、文部科学省の前科学技術・学術政策局長、佐野太被告(59)=受託収賄罪で起訴=の息子に10点が加算された事実を認定。「募集要項に何ら記載がない不正なものだ」とした。その他の5人には49~10点を加算。2次試験の小論文では受験者全員に「0.8」を掛ける得点操作をしていたと認定した。
 男子の場合、減点後に現役と1~2浪の受験生に一律20点、3浪には10点を加算。女子と4浪以上の男子には点を加えず、結果として女子と3浪以上の男子の得点が抑えられていた。
 昨年の1次試験では13人に対し、それぞれ45~8点を加算。1次試験で加点された佐野被告の息子を含む計19人の受験生の中には、補欠合格から繰り上げされたケースのほか、最終的に不合格となった人もいたという。2次試験の小論文では、少なくとも平成18年度の入試から、女子や3浪以上の男子の合格者数を抑える得点操作を繰り返してきた-とした。
 臼井被告に関しては入試委員会の委員だった8年ごろから合格者を調整してきたとし、背景について「(子弟を入れたい)同窓会からのプレッシャーが影響した」とも指摘。臼井被告らが得たとされる謝礼額は「証拠が足りない」としてコメントを控えた。
 東京医科大は7日、報告書公表を受け、得点調整による合格者の扱いは今後慎重に判断し、不合格となった受験生には損害賠償などを含めて検討する方針を示した。女子受験生や多浪生への抑制措置は「根絶する」とした。今年の入試で得点調整を行った佐野被告の息子以外の5人については「(親族に)官庁や政治家はいない」と説明した。
 林芳正文部科学相は同日夕、全国の国公私立大の医学部医学科を対象に、入試が公正に行われているか緊急調査する方針を示した。