贈賄業者、接触官僚リスト作成 閣僚含む31人

文科省汚職
谷口浩司容疑者が接触を図っていた官僚リスト(一部画像を処理しています)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の業務をめぐる汚職事件で、贈賄容疑で逮捕された医療コンサルタント会社元役員の谷口浩司容疑者(47)らが、接触を図っていた中央省庁の官僚らのリストを作成していたことが4日、関係者への取材で分かった。産経新聞が入手したリストには、逮捕された2人を含む文部科学省や厚生労働省などの計31人の官僚らの名前が記載。東京地検特捜部は谷口容疑者らが何らかの便宜を図ってもらおうとしていたとみて調べている。

 この事件で、文部科学省前国際統括官の川端和明容疑者(57)はJAXA理事に出向中の平成27年8月~29年3月、谷口容疑者が役員を務めていた医療コンサル会社に便宜を図るなどした見返りに、東京都内の飲食店などで計約140万円相当の飲食接待を受けたとして収賄容疑で逮捕された。

 関係者によると、谷口容疑者は、接触を図っていた中央省庁の官僚らのリストを数年前から作成し、医療コンサル会社関係者と共有していたという。事業を進める上で有利な人脈をつくるためだったとみられる。

 リストには文科省や厚労省のほか、国土交通省、外務省、金融庁、内閣官房の局長や官房長ら計31人の名前と部署名が記載されていた。内訳は厚労省が10人と最も多く、外務省が6人、国交省が5人、文科省と金融庁が4人、内閣官房が2人だった。当時の閣僚も1人含まれていた。

 文科省の欄には、谷口容疑者から接待を受けていたとされる川端容疑者や、前科学技術・学術政策局長の佐野太被告(59)=受託収賄罪で起訴=の名前も記載されていた。

 リストに名前が記載されていた元閣僚の事務所関係者は産経新聞の取材に対し、谷口容疑者から接触があったことを認め、「勉強会の開催について相談されたが、元閣僚と面会した記憶はない」と説明した。別の省庁幹部は数年前、谷口容疑者が役員を務めていた医療コンサル会社の関係者と省内の有識者会合で会ったことを認めたが、「その後は会ったこともないし、あまり話した記憶もない」と話した。

 谷口容疑者は24年ごろから、川端容疑者の紹介で佐野被告ら複数の文科省幹部を飲食接待していたことがすでに判明しており、月平均で約300万円、多い月には約600万円を飲食接待などに使っていたとみられている。