【文科省汚職】接待費 贈賄側関係会社が負担か 川端容疑者「便宜ない」 飲食接待の立件ラインは… - 産経ニュース

【文科省汚職】接待費 贈賄側関係会社が負担か 川端容疑者「便宜ない」 飲食接待の立件ラインは…

川端和明容疑者(文科省提供)
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)に出向していた文部科学省の局長級幹部が逮捕された汚職事件で、贈賄容疑で逮捕された医療コンサルタント会社元役員、谷口浩司(こうじ)容疑者(47)の関係会社が、局長級幹部への飲食接待費の大半を負担していた疑いがあることが27日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は関係会社側から接待費の領収書を押収。同社に負担させた経緯や局長級幹部との癒着など実態解明を進めている。
 特捜部の調べに、文科省前国際統括官の川端和明容疑者(57)=収賄容疑で逮捕=が「便宜を図っていない」、谷口容疑者も「飲食接待はしたが、(川端容疑者とは)友人関係であって賄賂ではない」「相手が払ったこともある」とそれぞれ容疑を否認していることも判明した。
 ■JAXA捜索
 特捜部は同日、茨城県つくば市のJAXA筑波宇宙センターなどを家宅捜索した。
 川端容疑者は、JAXA理事に出向中の平成27年8月~29年3月、谷口容疑者が役員を務めていた医療コンサル会社の業務に便宜を図った見返りに、東京都内の飲食店などで複数回にわたり計約140万円相当の接待を受けた疑いが持たれている。
 関係者によると、このうち大半の接待費については東京都西東京市内の電気通信工事会社が負担していた疑いがある。この会社は当時、谷口容疑者のコンサル会社から経営について助言を受けており、谷口容疑者の親族が役員に就いていた時期もあるという。産経新聞の取材に対し、同社は「社長が不在で答えられない」とした。
 ■回数と金額で判断
 今回の汚職事件で東京地検特捜部は、文部科学省の局長級幹部が約1年半の間に繰り返し受けた約140万円相当の飲食接待が賄賂に当たるとみて、立件に踏み切った。接待を賄賂とする司法判断は、旧大蔵省接待汚職事件などを機に定着しているが、「一般的な接待で立件されるなら霞が関の官僚は軒並みアウト」(検察関係者)との声もある。立件ラインはどこにあるのか。
 関係者によると、文科省前国際統括官の川端和明容疑者は医療コンサルタント会社元役員の谷口浩司容疑者から、東京都内の焼き鳥店や居酒屋のほか、銀座の高級クラブなど数十回にわたり接待を受けたとされる。捜査関係者は「金額や回数からみて個人的な付き合いの範囲を超えている」と起訴に自信を見せる。
 かつて立件に慎重だった飲食接待に特捜部がメスを入れたのは、平成10年に発覚した旧大蔵省接待汚職事件。ある官僚は、証券会社や銀行からゴルフや飲食など計約545万円相当の接待を約3年間に計79回受けたとして起訴された。
 また、20年には元防衛事務次官が、防衛専門商社から約886万円相当の日帰りや泊まりがけのゴルフ接待を受けるなどしたとして実刑判決を受けた。
 元検事の落合洋司弁護士は「飲食接待は付き合いの範囲と弁解しやすく、回数と金額の多さが賄賂認定のポイントになる」と説明。「今回の140万円は特捜事件としては微妙な額だが、100万円を超えれば社会通念上、悪質といえるのではないか」と話した。