文科省エース、相次ぐ転落 大きな衝撃「役所は崩壊寸前」

文科省汚職
川端和明容疑者の逮捕を受け、取材に応じる林文科相=26日午前、文科省

 文部科学省の前科学技術・学術政策局長、佐野太(ふとし)被告(59)の逮捕・起訴に続き、同じく局長級ポストの国際統括官、川端和明(かわばた・かずあき)容疑者(57)が26日に収賄容疑で逮捕され、省内に衝撃が広がった。教育・科学行政の中枢を担うエース人材の相次ぐ摘発に、同省職員は「もはや役所は崩壊寸前」「組織解体論が出てきてもおかしくない」と危機感をあらわにした。

 「いつもざっくばらんで、へこたれない男。開いた口がふさがらない」。川端容疑者と付き合いがある文科省職員は逮捕の報を受けて絶句し、「文科省にいること自体恥ずかしくなってきた」と下を向いた。

 別の職員は、川端容疑者が贈賄容疑で逮捕された会社役員の谷口浩司容疑者(47)=受託収賄幇助(ほうじょ)罪で起訴=から、繰り返し接待を受けていた疑いについて言及。「佐野被告の逮捕以降、谷口容疑者との関係で川端さんの名前も噂で浮上していた。まだ他にも接待を受けていた職員がいてもおかしくない。一体どこまで広がるのか」

 文科省幹部の不祥事では、昭和63年に発覚したリクルート事件で前文部事務次官が起訴されたほか、平成20年にも国立大学の文教施設整備をめぐり、現金を受け取った前文教施設企画部長が起訴されている。昨年に表面化した違法な組織的天下り斡旋(あっせん)問題では40人以上の職員が処分され、順法精神の欠如が露呈した。

 組織の再建途上で明らかになった汚職事件を受け、25日には若手と中堅職員の有志が次官らに改革に向けた異例の申し入れを行ったばかりだった。

 有志の一人は「せっかく腹を固めて組織立て直しの文書を手渡したばかりなのに…。仕事をする気持ちがなくなる」と憤った。

 相次ぐ幹部の逮捕に、林芳正文科相も苦渋の色をみせた。省内で報道陣に対し「信頼回復は難しい状況だ。地道に一つ一つ回復していく努力を続けたい」とし、自身の監督責任については「まずはこの事態にしっかりと対応していくことが大事だ」と述べるにとどめた。