【文科省汚職】幇助の被告は「霞が関ブローカー」 文科省OB「脇が甘すぎる」 - 産経ニュース

【文科省汚職】幇助の被告は「霞が関ブローカー」 文科省OB「脇が甘すぎる」

谷口浩司容疑者(提供写真)
 収賄側の文部科学省前局長と贈賄側の東京医科大前理事長を結びつけたのは、受託収賄幇助(じゅたくしゅうわいほうじょ)罪で起訴された会社役員、谷口浩司(こうじ)被告(47)だ。当時は医療コンサルタント会社役員だったが、官僚を民間業者に紹介する「霞が関ブローカー」(捜査関係者)というのが実態だったようだ。
 参院議員の「政策顧問」、病院の事務長、柔道整復師などさまざまな顔を持つ谷口被告。今年1月まで役員を務めていたスポーツ普及団体の幹部によると、谷口被告は「文科省や厚生労働省の幹部にパイプがある」と話していた。官僚や政治家を集めて勉強会を開催。参院議員秘書は「なかなか勉強しているし、人脈が広いと思った」と語る。
 東京都内の体育大を卒業。鍼灸(しんきゅう)院を開業後、スポーツトレーナーなどを経て、医療コンサル会社では医療関係の認証取得の手伝いや講演会の設定などをしていたという。
 関係者によると、文科省前科学技術・学術政策局長の佐野太(ふとし)被告(59)=受託収賄罪で起訴=とは家族ぐるみで買い物やバーベキューに出かける親密な関係だった。佐野被告は谷口被告から金銭を借りていたほか、佐野被告の息子が今年の入試前にフィリピンのセブ島へ旅行した際には谷口被告の会社が費用を一部負担したという。
 2人と東京医科大前理事長の臼井正彦被告(77)=贈賄罪で起訴=は数年前のパーティーで顔を合わせた。谷口被告は昨年5月までに3回、3人で会食を設定し、同大側に支援事業申請書の書き方を指南。谷口被告側は利益は得ていないと主張しているが、東京地検特捜部は重要な役割を果たしたとみている。
 谷口被告のような“仲介業者”は霞が関の各省庁に存在するという。ある捜査関係者は「普段から省庁の官僚を籠絡(ろうらく)し、権限を利用したい民間企業に引き合わせて、成功した場合に仲介料をもらう仕事で、医療だけでなく防衛や環境分野にも存在する」と解説する。
 文科省OBの寺脇研・京都造形芸術大教授は「文科官僚の権限に群がり、大学との間を仲介するブローカーはたくさんいる。まともに付き合うなんて脇が甘すぎる」と話した。