「遺骨は太平洋に」 麻原元死刑囚の四女側が意向 国に要請支援

オウム死刑執行
松本智津夫元死刑囚の遺骨の取り扱いについて説明する滝本太郎弁護士=11日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 死刑が執行されたオウム真理教の元教祖、麻原彰晃(しょうこう)元死刑囚=執行時(63)、本名・松本智津夫(ちづお)=の遺骨受け入れを表明していた四女(29)側が11日、「遺骨を粉にして、太平洋に散骨する」との方針を明らかにした。後継団体などに遺骨を利用されることを防ぐためで、費用負担など国の支援を求める要請書を提出した。

 一方、法務省幹部は「国ができるのは、本人が要望する人に遺体を引き渡すところまで」としている。

 関係者によると、麻原元死刑囚は6日に死刑が執行される直前に、遺体の引き取り先として四女を指定。東京拘置所が9日に火葬したが、四女が身の危険を訴えたため、現在も遺骨を預かっている。

 麻原元死刑囚には元教団幹部の妻(59)との間に2男4女がおり、三女(35)ら子供4人と妻が連名で遺骨引き渡しを求めている。

 11日に記者会見した四女の代理人、滝本太郎弁護士は「麻原の骨は信者にとっては仏舎利(ぶっしゃり)(釈迦の骨)で、誰の元にいくかは大変な問題。妻や子供らに渡してはならない」と指摘。遺骨をまいた場所が後継団体の信者らの「聖地」となる危険性もあるため「広い太平洋に船から散骨したい」と話した。

 その上で「国が関与してくれなければ、協力してくれる業者はいないだろう。私と四女を助けてほしい」と、支援を求めた。

 四女は両親と縁を切るために自分の推定相続人から除外するよう申し立て、昨年10月に横浜家裁で認められた。麻原元死刑囚が四女を遺体の引き取り先に指定した理由について、滝本弁護士は、家裁がさまざまな書類を元死刑囚に送る中で「書類に四女と私の名前が何度も出てくるので、認識しているだろうとは思った」と話すにとどめた。