神戸製鋼を立件へ データ改竄疑い 個人は見送り検討 - 産経ニュース

神戸製鋼を立件へ データ改竄疑い 個人は見送り検討

神戸製鋼所神戸本社=神戸市中央区(沢野貴信撮影)
 大手素材メーカー「神戸製鋼所」の性能データ改竄(かいざん)事件で、東京地検特捜部が不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で法人としての同社を立件する方針を固めたことが10日、関係者への取材で分かった。特捜部と合同で捜査していた警視庁が近く書類送検し、これを受け特捜部は法人を立件する。不正に関与した担当者ら個人については、立件を見送る方向で検討しているとみられる。
 関係者によると、神戸製鋼は複数の国内工場で、強度や耐久性といった性能を満たさないアルミなどの製品を製造し、性能を満たしているかのように装った虚偽の検査成績書などを納入先企業600社以上に示していたとされる。
 一部工場では不正が始まったのは遅くとも1970年代以降とされ、役員5人を含め計約40人が関わったとされる。
 特捜部は、データ改竄が会社ぐるみだった実態に即し、実行行為者の個人に加え、法人も処罰できるとする両罰規定の適用が可能と判断したとみられる。会社側も容疑を全面的に認めているとされる。
 一方、不正に関わった個人の刑事責任については、それぞれの不正の認識や関与の度合いを慎重に捜査。その結果、幹部らについては、虚偽の検査成績書を納入先に示すまでの具体的な認識を欠いていたことなどから立件が困難と判断した。
 虚偽の検査成績書を示すなどした担当者らは、数十年にわたり続いてきた不正にやむなく従っていたことなどを考慮し、刑事責任を問うまでの必要はないと判断するとみられる。
 特捜部と警視庁は今年4月に神戸製鋼から資料提出を求めるなどして任意で捜査していたが、6月5日に本社や各地の生産拠点を一斉に家宅捜索し、強制捜査に乗り出していた。