ロシアでは今も数千人の信者 ソ連崩壊後の混乱で勢力拡大

オウム死刑執行
1995年4月、静岡県警が捜索したオウム真理教の関連会社所有の旧ソ連製大型ヘリ「ミル17」

 【モスクワ=遠藤良介】ロシアでは今もオウム真理教が活発な活動を続けており、教団元幹部らの死刑執行は主要メディアのトップ級ニュースとして速報された。ロシアではソ連崩壊後の1990年代、教団が同国の混乱につけ込む形で勢力を拡大した。治安当局では、ロシアの約3分の2の地方で今も数千人の信者が活動していると見ている。

 露連邦捜査委員会は今年5月、ロシアでの教団幹部とみられる40歳代の男を拘束し、テロ組織創設の罪で訴追した。捜査委では、オウム真理教が85連邦構成体(自治体)のうち54で、「東洋療法」などの名目で活動していると指摘。「布施」として年間500万ルーブル(約875万円)を集め、仮想通貨を使って日本に送ってきたとみている。

 教団は1990年代前半、ロシアでテレビやラジオの放送枠を買い取るなどして大々的な宣伝を行い、最盛期の信者は3万人にのぼったとみられている。近年はインターネットやSNS(交流サイト)を駆使した勧誘が行われている。

 治安当局による取り締まりの出足は遅く、露最高裁は2016年9月、オウム真理教を「テロ組織」に指定して活動を禁止した。