データ改竄、神鋼「クレーム来てない」 甘い認識蔓延 - 産経ニュース

データ改竄、神鋼「クレーム来てない」 甘い認識蔓延

製品データ改ざん問題について謝罪する、神戸製鋼所の勝川四志彦専務執行役員(右)ら=4月27日、東京都中央区
 神戸製鋼所のデータ改竄(かいざん)問題で、多数の役員、社員が不正を認識しながら、長期間に渡って続いてきたことが30日、判明した。社員の間に「わずかに顧客仕様を外れた場合は問題ない」といった意識が蔓延(まんえん)。根深い不正の実態解明が待たれる。
 関係者によると、不正は古くは1970年代から始まった。上司から部下、先輩から後輩へ引き継がれ、業務や工程の一部になっていった。
 社員の中には、「公的規格は守らなければならないが、顧客仕様は絶対に守らなければならないわけではない」「クレームも来ていない(から大丈夫)」という考えが広がっていた。不正という認識自体が低下していたという。
 また、神戸製鋼では各事業部門の独立性が高く、品質管理について本社がチェックする機能を持っていなかったことも不正の長期化につながったとみられる。
 この問題をめぐっては平成28年6月、子会社でデータ改竄が発覚。29年にグループ全体で調査を行い、同年10月以降に性能データ改竄があったと公表した。しかしこの間の調査に対して、社員による隠蔽も行われたという。
 データ改竄をめぐっては、神戸製鋼の公表後、三菱マテリアルや東レの子会社でも相次いで同様の改竄が確認された。前後して日産自動車やSUBARU(スバル)で検査の偽装が行われていたことも判明。日本の製造業に対する信頼は大きく揺らいだ。
 一連の問題を受けて経済産業省は、日本工業規格(JIS)に違反した企業に対する罰金の上限を100万円から1億円に大幅に引き上げる。しかし、不正の発覚が相次いだことで、日本が誇ってきたものづくりのあり方に現在、厳しい目が注がれている。