神鋼不正、家宅捜索へ 虚偽表示疑い 東京地検など 指示系統を解明

 
神戸製鋼所の東京本社=東京都品川区(川口良介撮影)

 国内有数の素材メーカー「神戸製鋼所」の性能データ改竄(かいざん)問題で、不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで、東京地検と警視庁が神戸製鋼の本社や各地の生産拠点を家宅捜索する方針を固めたことが30日、捜査関係者への取材で分かった。神戸製鋼では、元役員を含む40人以上が不正を認識していたことも判明。地検と警視庁は、不正の指示系統の解明を進める。

 神戸製鋼をめぐっては、4月に地検と警視庁が資料提出を要請していたことが発覚。改竄の全容解明に向け、強制捜査が必要と判断したとみられる。

 関係者によると、改竄を認識していたのは、神戸製鋼が昨年10月改竄を公表した当時、執行役員だった3人と過去の役員2人、現場の管理職ら40人以上。

 神戸製鋼の最終報告書によると、元執行役員のうち2人は真岡製造所(栃木県真岡市)や長府製造所(山口県下関市)の幹部時代に、もう1人は役員就任後に改竄を把握。しかし、改竄をやめるよう具体的な対策をとったり、ほかの役員に相談したりすることはなかった。

 また、改竄発覚前の平成26年に代表取締役副社長を退任した元役員の男性は、役員就任前に真岡製造所で品質保証部門担当として勤務していた昭和58年ごろ、自ら改竄に手を染めていた。

 平成4~5年ごろには部下に改竄を指示しており、その後、真岡、長府製造所長、常務執行役員、専務執行役員など要職を歴任したが報告などはなかったという。

 報告書では、これらの役員以外の役員が不正を「認識していたことを示す証拠は確認されていない」とし、改竄についての経営陣の具体的指示は明らかになっていない。