財務省、幕引き急ぐ? 迷走の末にセクハラ認める

財務次官セクハラ疑惑
福田淳一氏のセクハラ行為があったと認定し、頭を下げる矢野康治官房長(奥)ら=27日午後、財務省

 セクハラ問題で財務事務次官を辞任した福田淳一氏について、財務省は27日、セクハラ行為を認定し懲戒処分相当とした。被害を受けた女性に調査協力を求めたり、幹部が発言を批判されたりするなど、対応不備と迷走の末にセクハラを認める形となった財務省。早期の幕引きを図ろうとした感も否めず、信頼回復にはほど遠い状況だ。

 「(セクハラへの意識が)先進的な組織になったと言われるよう生まれ変わらなければならない」。問題発覚後、財務省として初めて開いた27日の会見で、矢野康治官房長はこう表明。「セクハラへの認識が足りない省」と指摘されると、「統計がないので客観的な評価がない」「少なくとも常態化している組織ではない」と釈明した。

 外部に被害者がいるセクハラ問題での処分は「知る限り初めて。マニュアルがなく難しい」(伊藤豊秘書課長)。そうした説明の一方で、記者からは「福田氏のセクハラを以前から黙認していたのでは」「連休前の処分で連休明けに空気を変えたかったのか」などと厳しい質問が飛んだ。

 財務省は16日、被害を受けた女性記者に対し、記者クラブ加盟社を通じて調査への協力を呼びかけたが、「国民の感覚としてずれている」(橋本聖子参院議員会長)などと与党内からも異論が噴出。結局、委託弁護士の事務所に電話で匿名の情報提供が1件あったが、具体性のない内容だったことを会見で明かした。

 問題をめぐる発言も非難の的に。麻生太郎財務相は24日、「(福田氏は)はめられているんじゃないか」などと発言。矢野官房長自身も18日の衆院財務金融委員会で「被害者が弁護士に名乗り出ることがそんなに苦痛なのか」と答弁していた。矢野官房長はこの日、「繊細さを欠いたとすれば、おわび申し上げる」と謝罪。「本業をしっかりやることで信頼を頂けるようにする。これしかない」とうつむきがちに答えた。