櫻井よしこ氏記者会見要旨(3完)

慰安婦をめぐる損賠訴訟
記者会見する櫻井よしこ氏、右は林いづみ弁護士=23日、札幌市内

 --金学順氏が名乗り出るより前に朝鮮人の元慰安婦として1984年にノスボク氏がタイで、70年代後半に沖縄でペポンギ氏が名乗り出た。このあたりのインパクトと金学順氏のインパクトは違うということか。

 ■櫻井よしこ氏

 韓国で慰安婦という意味が挺身隊という言葉によって表現されていたことは事実としてあると思う。ただし、これも92年段階の話だが、西岡(力)氏らが韓国に取材に行き、お年寄りらに話を聞くと、挺身隊と慰安婦が同じでないと韓国でも知っている人はかなりたくさんいた。韓国で挺身隊として働いた女性もたくさんいた。その人たちは、自分たちは慰安婦でないと、すごく挺対協について疑問を持っている。

 挺身隊だったと言っている女性がいたのも事実。その人たちは慰安婦ということを意味したのも事実。私が申し上げたのは、女子挺身隊の名で戦場に連行され、日本軍兵士を相手に売春を強いられた。その具体的な生き残りの朝鮮人従軍慰安婦の一人がソウルにいたという記事。個別のことを言っている。

 ■林いづみ弁護士

 この訴訟でずっと申し上げているのは、慰安婦という言葉がはばかれるので、慰安婦の意味でチョンシンデという言葉が使われているかどうかの問題と、女子挺身隊として戦場に連行されたこととはまったく別次元のものだと、櫻井さんは書いてきているし、主張している。2人は自分が慰安婦だったという意味でチョンシンデという言っているのにとどまる報道だったのではないか。

 この訴訟で問題にしている部分は、金学順氏のことを91年8月11日の記事で、植村氏はリード文で「『女子挺身隊』の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春を強いられた『朝鮮人従軍慰安婦』のうち一人がソウル市内に生存していることがわかり」と、この特定の方が慰安婦となった経緯、事実として「女子挺身隊」の名で慰安婦になった経緯を語った記事を書かれている。

 リード文の話というのは、いままで吉田(清治氏の)証言の中で言われてきた女子挺身隊の名で拉致して、慰安婦にさせたというあの嘘話、作話を裏付ける被害者が初めて出てきた。これは重大なものだと受け止め、みんな驚いた。

 自分が慰安婦だったという意味でチョンシンデと言ったかどうかと、植村氏の記事とは質的な重要性においてまったく違う。

 --訴状に関する訂正について裁判手続きのなかで訂正していくのか。

 ■林弁護士

 裁判手続きの中で訂正はできない。それぞれの媒体がある。

 --2年間訂正されなかったのはなぜか

 ■林弁護士

 それは弁護士のほうで訴訟進行中でしたので、訂正する時期を考えていた。それは櫻井さん個人ということではなくて、訴訟の区切りのところで訂正しようと決めた。

  (了)