証拠隠滅、供述一貫…専門家「刑事責任問える」

座間9遺体
白石隆浩容疑者(ツイッターから)

 神奈川県座間市のアパートで9人の切断遺体が見つかった事件で、10回逮捕された白石隆浩容疑者(27)は近く鑑定留置に入り、詳細な精神鑑定が行われるとみられる。9人を次々と殺害した凶行からは異常性もうかがえるが、逮捕後の供述は一貫しており、専門家は刑事責任を問える可能性が高いと指摘する。

 犯罪心理に詳しい専修大名誉教授の森武夫氏によると、白石容疑者は短期間で職を転々とするなど、他者との交流を避ける「回避性人格障害」の傾向が強いという。事件を起こす約半年前には、風俗店に女性を紹介する違法スカウト行為で逮捕されており、「良心の呵責(かしゃく)を感じない反社会性もみてとれる」と分析する。

 その後、父親に「生きている意味がない」と漏らすようになった白石容疑者はツイッターに自殺願望の投稿をした女性らに自殺志願者を装って近づき、次々と殺害を繰り返した。動機について、「金銭目的」を挙げているが、所持金がわずか数百円の被害者もおり、森氏は「相談に乗ることが快感になり、殺人行為が疑似的な“生きがい”になっていたのでは」と指摘する。

 逮捕後、一貫して殺害を認める供述を続けている白石容疑者。被害者の所持品を捨てるなど、証拠隠滅を図っていたことも明らかになっている。森氏は「長期間の勾留による異常などの拘禁反応も出ていないとみられ、刑事責任を問える可能性は高いのでは」とみる。