「犯行道具、事件前に購入」 ツイッターに複数アカウント、解体方法下調べ…透ける緻密な計画性

座間9遺体
9人の遺体が発見された白石隆浩容疑者が住んでいたアパートの近くには、たくさんの花束や飲み物などが供えられていた=7日午前、神奈川県座間市(寺河内美奈撮影)

 神奈川県座間市のアパート一室から9人の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された白石隆浩容疑者(27)が、のこぎりやなたなど遺体解体に使ったとみられる道具について「(最初の犯行直前の)8月中旬ごろに買った」と供述していることが7日、捜査関係者への取材で分かった。事件直前に現場アパートに入居すると同時に自殺志願者と接触するためのツイッターアカウントを開設、遺体の解体方法を検索していたことも判明し、犯行の計画性が強まっている。

道具、次々と用意

 警視庁高尾署捜査本部の調べでは、白石容疑者は「8月下旬から10月下旬にかけ、アパートのロフトにかけたロープで首をつるなどして9人を殺害し、遺体を解体した」と供述。自宅アパートからは血痕の付着したのこぎりやなた、きりなどの道具が押収された。

 捜査関係者によると、これらの道具や殺害に使ったとみられるロープについて、白石容疑者は「8月中旬に買った」と供述。一方、遺体解体に使ったとみられる調理用はさみ▽被害者の頭部を保管していたクーラーボックス▽被害者を拘束するために使ったとみられる結束バンド-などは「最初の犯行後に買った」と述べているという。

 白石容疑者は「抵抗した被害者もいた。遺体解体は最初は3日ほどかかったが、途中から1日でできるようになった」などとも説明。こうした供述からは、計画的に最初の犯行に及んだ後、よりスムーズに次の犯行を行うために新たな道具をそろえていった形跡がうかがえる。

幅広く“標的”探し?

 犯行の計画性は、被害者を探す行動でも浮き彫りとなっている。

 白石容疑者は、8月18日に犯行現場となるロフト付きアパートを内覧し、22日に入居。入居と同じ日には、ツイッター上に「死にたい」名のアカウントを開設し、「消えてしまいたい」など自身の自殺願望を書き込んでいた。

 一方、他の自殺志願者との“共感”を重視した「死にたい」のほかに、9月15日には「首吊(つ)り士」名のアカウントも開設した。「首吊り士」では「楽な自殺方法を教える」など、自殺知識の豊富さや頼りがいをアピール。相手とコンタクトを取る際には、性別や年齢を聞き出していた。

 白石容疑者は調べに「自分の自殺願望は嘘だった」と話しており、趣旨の異なる複数のアカウントを開設したのは、より幅広く犯行の“ターゲット”を探し出すためだった疑いがある。

遺体解体を下調べ

 さらに白石容疑者が犯行前に、自分のスマートフォンを使い、インターネット上で遺体の解体方法などを検索していたことも判明している。

 捜査関係者によると、白石容疑者のスマートフォンを解析した結果、8月22日のアパート入居以前に遺体の解体方法などを検索し、同種の複数のサイトにアクセスした形跡があったという。

 実際、白石容疑者は、解体した遺体の頭部と骨などを自宅に保管する一方で、肉などはごみとして捨てていた。頭部などを保管した理由については「発覚を避けるためだった」などと話し、犯行前から発覚を防ぐことを念頭に置いていたとみられる。

 捜査本部は、アパート入居以前から殺害や遺体の解体、犯行が発覚しない処理方法などを入念に計画していた疑いがあるとみて、事件の全容解明に向けた調べを本格化させる方針だ。