猟奇的犯行 狡猾と場当たり同居…供述から浮かび上がる犯行態様

座間9遺体
座間アパートに9遺体事件で逮捕された白石隆浩容疑者

 神奈川県座間市で9人の切断遺体が見つかった事件で逮捕された白石隆浩容疑者(27)は、被害者の年代や殺害方法、時期について詳述している。自殺願望を持つ若い女性を標的に誘い出し殺害、遺体を解体するという狡猾(こうかつ)で猟奇的な面が浮かび上がる一方、場当たり的なずさんさも見え隠れする犯行態様。密室の凶行はいかにして起きたのか、供述から追った。

 約13・5平方メートルの洋室とロフト、ユニットバスを備えた家賃約2万円の簡素なワンルーム。現場のアパート一室に白石容疑者が入居したのは、8月22日のことだった。

 引っ越し前後に白石容疑者はSNS(会員制交流サイト)で知り合った女性を誘ったが、女性が交際相手の男性を連れてきたので3人で飲みに行った。8月末、白石容疑者は女性だけを自宅に呼ぶ。これが凶行の始まりだった。

 「最初に女性を殺害した」。だが女性を殺害後、交際相手の男性が「俺の彼女、知らない?」と安否を尋ねてきた。

 白石容疑者は男性を部屋に呼び出し、「部屋で飲みましょう」と男性を招き入れた。「このままだと、警察に疑われるかもしれない。交際相手の男性も隙を見て殺した」

「解体1日」

 白石容疑者はその後、ツイッターなどのSNSを駆使して自殺志願者の若い女性7人を誘い出し、犯行を繰り返す。17~20歳ぐらいが中心だっという。「金銭や乱暴目的だった。数百円から50万円を取った」

 「一緒に自殺しましょう」。複数のアカウントでメッセージを送信。自殺を手伝う名目で、自宅に連れ込んだ。

 「会ったその日に全員殺害した」「遺体は浴室で解体した。最初は3日かかったが、次からは1日でできるようになった」

 遺体は頭部を切断し、体は骨以外の部分をそぎ落としてごみとして廃棄。切断した頭部と骨はクーラーボックスや収納容器に入れ、乾燥させて臭いを消すためネコのトイレ用の砂をかけた。「いずれ捨てようと思ったが、捨てるとばれると思い、どうしようかと思っていた」

 狭い室内には、遺体を入れた箱が1つ、また1つと増えていった。「8月に1人、9月に4人、10月に4人を殺した」。白石容疑者は5平方メートルほどのロフトで寝泊まりするようになっていた。

「ここです」

 10月23日午後。白石容疑者はJR八王子駅にいた。そばに八王子市内に住む女性(23)も。2人は電車を乗り継ぎ、白石容疑者の自宅アパートへ。

 女性は「自殺を一緒にしてくれる人を探している」とツイッターに書き込んでいた。白石容疑者は「一緒に死のう」などとメッセージを送信。この日が2人の初対面だった。

 この後、女性の消息は途絶えた。同30日、女性の兄から捜索願を受けた警視庁高尾署員らが、白石容疑者と面識のある情報提供者の協力を得て、待ち合わせ場所に現れた白石容疑者を追跡。自宅アパートに入るのを確認した。

 署員らが部屋を訪ねると白石容疑者は室内へ招き入れた。室内には異臭が漂っていた。

 行方不明の女性の所在について尋ねられると、白石容疑者は「ここです」と、玄関のたたきに置かれたクーラーボックスを指さしたという。中には2つの切断された頭部が入れられていた。

 捜査関係者によると、白石容疑者は調べに淡々と応じているという。