【豊洲・浜渦元副知事証人喚問詳報(3)】「水面下という単語は悪い言葉とは、思っておりません!」密約疑惑を強く否定 - 産経ニュース

【豊洲・浜渦元副知事証人喚問詳報(3)】「水面下という単語は悪い言葉とは、思っておりません!」密約疑惑を強く否定

 《豊洲市場(東京都江東区)の移転問題を検証する都議会百条委員会の証人喚問は、自民党の河野雄紀議員の質問が続いている。浜渦武生元副知事が売却に難色を示す東京ガスに「水面下でやりましょう」と提案したとされる問題では、「水面下」という言葉の意味を問うた河野議員に対し、浜渦氏は「水面下という単語は悪い言葉とは、私思っておりません」などと答弁した》
 --水面下という言葉が一人歩きをしていて、いろんな憶測を呼んでしまっている。1つのこの百条委員会の大きなテーマになってしまっているくらい、何か勘違いされている部分があると私も思っている。何か密約を交わしたわけではないのだと思うが、1点だけもう一度確認する。平成12年10月4日、東京ガス本社を訪れたときに、浜渦副知事は株主に損をさせない仕組み作りをすると話した。株主に損をさせない仕組み作りとはどういう意味か
 「ペーパーを書いたのはお役人でありまして、民間のことがよく分かってないんですよ。株主に損をさせないんでなくて、損をさせたと思わさせないということなんです。そして役員をですね、出てきてる役員さんだけでなくて、取締役たくさんおいでになりますが、その方たちにも肩身の狭い思いをさせてはいけない。そのためには丁寧に丁寧にやりなさいと、こういうことを申し上げました」
 《続いて、経緯についての時系列に沿った質問が始まった。河野氏がまず問うたのは、膨張護岸整備についてだった》
 --膨張護岸の整備費用を東京都が負担するとして、土壌対策の合意に至った経緯について確認したい。膨張護岸を作ることによって、できる宅地を区画整理事業に組み入れ、地権者に割り振るというスキームを考えていたが、これが法律上困難であると判明したため、地権者に対して割り振れなくなったという事実は認識していたのか
 「私が担当している間ではそういうことはありません。以前はあったかもしれません。膨張護岸工事については東京ガスにお金を求めますと、そこに権利が発生します。東京ガス専用の桟橋を作ると言っても拒めない。これから先長い歴史を経ていくと、東京ガスだけがそこに桟橋を作って活用するということはとても認めることはできないので、それは希望しても受け付けません。東京都が全部仕切ります」
 「2点目はですね、民間が金を出すのはうまくない。国の方からも港湾事業として応援もいただきたいから東京都が仕切る。仕切る中身のお金は東京都の金だけではないかもしれない。国の支援もいただかないといけないから。そういう意味で護岸は私がやると。その建物がどうのという話は私の時にはありません」
 --東京ガスから提出された13年3月26日の手書きのメモからは、この時点で膨張護岸の整備費用の負担について東京都と東京ガスの間では決着がついていないということが読み取れる。12年10月4日、浜渦証人が東京ガスを訪問された際、東京ガスは基本的に協力するという態度を示したが、膨張護岸費用の負担とは関係なく協力するという理解でいいのか
 「基本的に東京ガスから用地の取得を求めまして、ご了解をいただけるのであれば、今度は都市整備という面で具体的にしていかないといけない。それは基本合意の先の話です。それまでの話が私の役割であります」
 --13年7月18日に締結された豊洲移転に関する東京都と東京ガスとの基本合意の確認書では、膨張護岸についての開発負担はなしとされている。13年3月18日の東京ガスのメモは基本合意に先立つものだが、このメモ中には、東京ガスだけが有利になるような解決は避けること、裏取引はしないといったことが書かれていた。護岸工事の費用負担は市場を豊洲に移すための交換条件のようなものではなかったということか
 「おっしゃるとおりです。そのことは。ただ豊洲の開発そのものをどのようにしますかというときに、何点かの問題、それが一体でお話にならないから、個別に話をしましょうというのが東京ガスの主張であって、それが水面下でやりましょうという単語になったことです」
 《さらに河野氏は、土壌汚染対策の経緯についての質問を続けた》
 --(13年)7月18日にいわゆる(土壌汚染対策に関する)2者間合意が締結され、これがあたかも2者間でなされた密約かのように言われているが
 「私2者間合意というのは全く知りませんし、よく勝手なことをしてくれたと思いますよ。私はその手前まででして、土壌汚染につきましては豊洲開発の会社、現場に行きまして視察をすると以前は植物園がありました。その横に、いかに東京ガスが社会貢献をしているかということ、どれだけ良いものをしているかというパネルもたくさんありました。そこの社長さんにこういう方向でよろしいですねということで、土壌もきれいにします。おっしゃってた確保条例もそうですね。持っている人が売ることも渡すこともできないということで、そういうことは東京ガスも十分に承知をしておりました」
 《これまで冷静に質問に答えていた浜渦氏だが、この質問に対しては身ぶり手ぶりを交え、時に言葉を強めて答えた》
 《その後も、河野氏による東京都と東京ガスの交渉の経緯に関する質問が続いた。河野氏は百条委員会について「センセーショナルな言葉だけが踊るようなことではいけないし、この百条委員会というのは本当にしっかりと真実を都民の皆さんに、疑問に思っている点は見せていく、それが百条委員会だと思い」となど苦言を呈した上で、「これで豊洲開場に向けてまた一歩前進したと私たちは確信をしております」と述べ、質問を締めくくった》