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中国の景気対策は鉄道頼み 投資過熱でリスク拡大も トランプ米政権に追い詰められ

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中国の景気対策は鉄道頼み 投資過熱でリスク拡大も トランプ米政権に追い詰められ

 中国は7月下旬、積極的な財政政策で景気を刺激する方針を鮮明にした。米中貿易摩擦の激化で中国経済の先行きに不透明感が強まる中、インフラ投資の積極化で景気を下支えする考えだが、その牽引(けんいん)役として鉄道建設が期待されている。

 鉄道は線路や橋梁(きょうりょう)に大量の鋼材を使うなど影響が広範囲に及び、「景気対策の万能薬」(中国人エコノミスト)とされる。2008年のリーマン・ショック直後に中国が打ち出した総額4兆元の景気対策でも、北京-上海間の高速鉄道建設が本格化。今回の貿易摩擦に起因する「トランプ・ショック」で、鉄道頼みの景気対策が再現されている。

 ■過剰債務リスク

 ただ、インフラ投資は地方政府や国有企業の「借金」で財源の多くがまかなわれており、投資過熱で経済リスクが増すことが懸念される。国有企業である中国鉄道総公司も、これまでの建設投資などが響いて5兆元規模の負債を抱えると中国メディアが伝える。

 昨年来、習近平指導部も過剰債務問題を重視し、新規のインフラ投資を凍結するなど構造改革を進めてきた。だが、貿易戦争に終結の気配が見えない中で、インフラ投資拡大と構造改革の両立という、アクセルとブレーキを同時に踏むような事態に陥っている。(三塚聖平)

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