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【主張】
チェコ侵攻50年 ロシアの野望阻止へ動け

 東西冷戦期の1968年、社会主義体制下で民主化運動「プラハの春」を進めたチェコスロバキア(当時)にソ連が軍事侵攻して20日で50年を迎える。

 戦車に押しつぶされた自由は冷戦後、中東欧諸国に行き渡った。だが、「ロシア世界の再興」を掲げたプーチン政権は、10年前の2008年にはグルジア(現ジョージア)の南オセチア自治州を、14年にはウクライナ南部のクリミア半島を、それぞれ軍事力で併合した。

 ソ連からロシアになっても、周辺国に対する独善的姿勢は変わらない。自由や法の支配などの基本的価値を共有する日本と欧米諸国は、プーチン政権の危険性を認識すべきである。

 プラハの春は、「人間の顔をした社会主義」をスローガンにした、共産党第1書記ドプチェクが進めた運動だった。ソ連は、他の東欧諸国への波及を恐れ、ワルシャワ条約機構の軍を率いて侵攻した。市民らは戦車の前で抗議したが、ドプチェクは解任され、民主化運動は圧殺された。

 正当化のためソ連のブレジネフ書記長が持ち出したのが、社会主義圏全体の利益を守るには、圏内の国家の主権を制限できるという「制限主権論」だった。

 プーチン大統領は、ロシアの勢力圏の維持・拡大のためには近隣諸国への介入は許されるという、似通った論理を用いている。グルジアやウクライナをめぐっても「ロシア系住民を保護せよ」というプロパガンダの下で、軍事介入を正当化したのである。

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