産経ニュース

【アナン元国連事務総長死去】死去で「神格化」も…イラク戦争では限界露呈 国連醜聞では権威失墜

ニュース 国際

記事詳細

更新

【アナン元国連事務総長死去】
死去で「神格化」も…イラク戦争では限界露呈 国連醜聞では権威失墜

2003年、米ニューヨークの国連本部でブッシュ(子)大統領(左)と言葉を交わすアナン事務総長(肩書はいずれも当時)。イラク戦争をめぐり米国と激しく対立した(AP) 2003年、米ニューヨークの国連本部でブッシュ(子)大統領(左)と言葉を交わすアナン事務総長(肩書はいずれも当時)。イラク戦争をめぐり米国と激しく対立した(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】18日に死去したアナン国連元事務総長は、国連平和維持活動(PKO)改革やエイズ対策が評価される一方、当時のブッシュ(子)米政権が主導したイラク戦争を阻止できず、ひとたび加盟国が紛争の軍事的解決を決断すれば実質的に対抗できない国連の機構的な限界を自ら露呈させた。

 アナン氏の死去を受け、ブッシュ(子)元大統領は18日、ツイッターで「立派な人物で、精力的な国連指導者だった」などと称賛する声明を発表した。

 ブッシュ氏は2003年、国連安全保障理事会決議なしに対イラク開戦に踏み切り、「国連憲章違反だ」と主張するアナン氏と対立してきた。

 ただ、イラク戦争についてブッシュ氏は「間違っていなかった」との立場を今も堅持しながらも、就任2期目ではイラク情勢の収拾に向け、従来の「一国主義」から国際協調路線に転じた。声明からは、当時のアナン氏の態度に対する一定の敬意も読み取れる。

 アナン氏は事務総長として決して完璧ではなかった。

 2004年には国連の対イラク人道支援事業「石油・食料交換計画」をめぐる巨額の不正疑惑でアナン氏の長男の関与が指摘され、国連の「腐敗体質」に注目が集まり、アナン氏本人に対する辞任要求も高まるなど、同氏の権威は著しく損なわれた。

続きを読む

このニュースの写真

  • 死去で「神格化」も…イラク戦争では限界露呈 国連醜聞では権威失墜

「ニュース」のランキング