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苦境のイラン、中国頼りも…米の制裁再発動控え抗議デモ続発

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苦境のイラン、中国頼りも…米の制裁再発動控え抗議デモ続発

イランの首都テヘランの繁華街で米ドル紙幣を持つ路上の両替商=7月30日(AP=共同) イランの首都テヘランの繁華街で米ドル紙幣を持つ路上の両替商=7月30日(AP=共同)

 【カイロ=佐藤貴生】米国の制裁再発動が目前に迫り、イランでは連日、経済低迷に抗議するデモが起きている。通貨下落に拍車がかかり、最高指導者ハメネイ師を「独裁者」と非難するなど体制批判も高まっている。ロウハニ政権は、イラン核合意の維持を主張する中国などを頼りに苦境を乗り切りたい構えだが、特効薬は見当たらず、米国がイラン産原油の取引を禁じる11月に向け、風当たりはさらに強まりそうだ。

 イランでは1日前後から、首都テヘランや中部イスファハンなどで数百人規模のデモが起き、治安部隊が催涙ガスなどで鎮圧する場面もあったもようだ。デモ隊は「シリアから去って私たちに顔を向けろ」などのスローガンを連呼し、国外の紛争に投じている資金を国内に回すよう求めている。米政権が主張する「中東地域への影響力拡大の停止」をイラン国民も要求している格好だ。

 2日付の米紙ニューヨーク・タイムズによると、通貨リアルは昨年、80%も価値が下がり、ここ数日でさらに約20%下落。イラン国会は1日までに、ロウハニ大統領に対し、1カ月後に経済政策に関する質問に答えるよう求めた。反米の強硬保守派が勢いを増し、「ロウハニ師はレームダック(死に体)だ」との評価も聞かれる。

 トランプ氏がイラン側と会談する用意があると表明した後も、イラン側では「提案に何ら価値はない」といった反発が相次いだ。

 さらに、外交・安全保障で最終決定権を持つハメネイ師は「反米」を打ち出すことで国内を引き締めてきただけに、ロウハニ師に米国との会談に応じさせれば、「弱腰」だとの印象を持たれる恐れがある。まして制裁解除と引き換えにミサイル開発などの放棄を迫られるようなら、求心力の低下にもつながりかねない。

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