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インド北東部で400万人以上が「国民登録」抹消 移民排除目的か、現地追放の懸念も

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インド北東部で400万人以上が「国民登録」抹消 移民排除目的か、現地追放の懸念も

 【ニューデリー=森浩】インド北東部アッサム州で、住民400万人以上が現地で居住する国民であることを示す「国民登録簿」から抹消され、波紋が広がっている。多くがバングラデシュから流入した人々で、移民を排除する意図があるもようだ。最終的に市民権が剥奪され、現地から追放される懸念も浮上している。

 インド各紙によると、インド政府は7月30日、登録簿の暫定版を公開したが、アッサム州の人口とされる約3300万人のうち、約2900万人分しか記載がなかった。

 登録簿から抹消されたのは、本人または父母が、1971年3月24日以前からアッサム州に居住していたことを書類上、証明できなかった住民だ。この日は、パキスタンの一部で東パキスタンと呼ばれていたバングラデシュで独立戦争が始まった直前で、混乱の中で計数十万人が国境を越えてアッサム州に逃げ込んだとされる。

 アッサム州では流入者は不法移民として地元住民と摩擦を生んでおり、ヒンズー至上主義を掲げるモディ首相が所属する国政与党インド人民党(BJP)は、2年前の州議会選挙で、不法移民追放を訴えて勝利を収めた。今回の国民登録はアッサム州限定で行われており、政府が「公約実現」を目指したと指摘される。

 登録簿の最終版は今年12月に公表され、暫定版に記載がない住民には異議申し立ての機会が与えられるが、政府は名簿から漏れた人々の処遇を決定しておらず、混乱が拡大している。

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