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【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】米韓同盟が「漂流」し始めた? 文在寅政権が対北軍事訓練を続々と中止

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【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】
米韓同盟が「漂流」し始めた? 文在寅政権が対北軍事訓練を続々と中止

 韓国政府は、南北首脳会談の「板門店宣言」における「南と北は地上、海上、空中をはじめとする全ての空間で軍事的緊張と衝突の根源になる相手に対する一切の敵対行為を全面的に中止することにした」との合意を遵守するとの立場で、7月以降に予定されていた軍事訓練は全面的に中止もしくは無期延期となった。

 そうしたなか、7月24日に韓国国防部が発表したのがDMZ内の監視哨所の撤去だった。国防部は国会国防委員会に「板門店宣言の合意にある『DMZの平和地帯化』に合わせ試験的措置として板門店共同警備区域の非武装化とDMZ内の監視哨所の試験的な撤収、段階的な全面撤収を推進したい」とする報告書を提出した。

 韓国軍内からは「一方的な撤収は安全保障上の問題が大きい」との指摘が出ているが、政府は南北軍事会談での北朝鮮側への提案を経て実現するとの立場。文政権の前のめりな武装解除案が目立っている。

 こうした傾向に加え、韓国の保守派は、文政権が開始した韓国軍全体の縮小にも危機感を募らせている。韓国軍は現在61万8000人の総兵力を持つが、文政権は軍近代化を名目に陸軍で約11万人削減、21カ月から18カ月への服務期間短縮を予定しているからだ。

 韓国国防部は「装備近代化により戦力は人数ではなくなった」とするが、保守派の軍事専門家は「米韓軍事同盟で海と空(海軍、空軍)を米軍に依存する韓国軍にとって、地上戦を担う陸軍の規模は戦力に直結している」と述べている。

 南北融和と米韓関係の現実が相反する事態が具体化しつつあるようにみえる。(編集委員)

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