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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】懸念つきまとうトランプ米政権の北朝鮮外交 北と、北を背後で支える中国に原則貫け

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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】
懸念つきまとうトランプ米政権の北朝鮮外交 北と、北を背後で支える中国に原則貫け

1日、ホワイトハウスで北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長からの親書を持つトランプ米大統領(右)と金英哲党副委員長(ホワイトハウス提供・共同) 1日、ホワイトハウスで北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長からの親書を持つトランプ米大統領(右)と金英哲党副委員長(ホワイトハウス提供・共同)

 シンガポールでのアジア安全保障会議で米中が激しく対立した。ジェームズ・マティス米国防長官は自由と開放性を特徴とする米国のインド太平洋戦略に、中国が真っ向から挑戦しているとして、南シナ海の軍事利用を非難した。

 中国はフィリピンなどから奪った人工島に対艦ミサイル、対地・対空ミサイル、電波妨害設備などを配備し、パラセル諸島のウッディー島には「轟6K」など複数の爆撃機を離着陸させた。南シナ海初の最新鋭爆撃機の演習は、恫喝(どうかつ)と強制に他ならないなどとしてマティス氏は環太平洋合同演習(リムパック)への中国人民解放軍の招待を取り消した理由とした。

 米国における対中観は厳しさを増している。昨年12月の「米国家安全保障戦略」、今年1月の「国家防衛戦略」、2月の「核態勢見直し」と続いた米政府の国防報告に一貫するのは、中国の脅威の強調だ。同時期に発表された米通商代表部(USTR)の年次報告書も同様で、米企業の最先端技術や知的財産の移転を強要する中国のWTO加盟を支持したのは間違いだったとまで書いた。

 習近平国家主席には第二次大戦後の国際秩序や国際法の解釈を中国式に変える「革命的意図」があると、米外交問題評議会アジア研究部長、エリザベス・エコノミー氏は警告する。米国を主軸とする自由・民主主義の勢力と、中国を主軸とする自由なき専制独裁政治勢力の間で価値観の闘いが始まっているのである。その中でトランプ政権は中国とのせめぎ合いの中にある。昨年12月の国防権限法(総額6920億ドル、約79兆円の国防予算)が一例だ。

 同法は当初、台湾支援として高雄など複数の港への米海軍の定期的寄港や、台湾の潜水艦建造や機雷を含む水中戦力開発への技術協力などを盛り込んでいた。中国の反対によって取り下げられたが、米台の戦略的協力関係の強化を想定した内容は残された。トランプ政権は台湾の潜水艦自主建造計画に米国製部品供給の商談も許可した。

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