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【米朝首脳会談】側近急派で“折れた”金正恩氏… 日本人拉致問題の議題化拒否など主張は曲げず

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【米朝首脳会談】
側近急派で“折れた”金正恩氏… 日本人拉致問題の議題化拒否など主張は曲げず

1日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の側近、金英哲党副委員長(左)と話すトランプ米大統領(右)=米ホワイトハウス(ロイター) 1日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の側近、金英哲党副委員長(左)と話すトランプ米大統領(右)=米ホワイトハウス(ロイター)

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、トランプ米大統領による米朝首脳会談の中止表明に対し、即座に側近を米国に送り込み、12日の会談開催にこぎ着けた。体制の命運がかかった会談実現のため、米国に“折れた”形だ。だが、日本人拉致問題など人権問題の議題化を拒む姿勢を維持しており、会談本番では、自らの主張を曲げない可能性が高い。

 正恩氏の対応は素早かった。トランプ氏が会談中止を通告した5月24日の翌朝には金桂寛(キム・ゲグァン)第1外務次官に「会談は切実に必要だ」と訴える談話を出させ、間髪を入れず側近の金英哲党副委員長に親書を持たせて米ニューヨークに派遣した。

 その間、韓国の文在寅大統領やロシアのラブロフ外相と相次ぎ会談。自らの非核化意志を強調し、韓露の支持を取り付けた。6年間、外交の舞台に登場しなかったことが嘘のような外交攻勢だ。それほど米朝会談が流れることへの恐れがあったことが読み取れる。

 その結果、トランプ氏から北朝鮮の体制を「確実に保証する」との言質を取り付けた。ただ、米朝会談の成否を決める動きにもかかわらず、北朝鮮メディアは金英哲氏の米国派遣を伝えていない。中止表明に焦り、慌てて駆け付けた事実は、一種の“屈服”と映りかねないことを懸念したためとみられる。

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