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運転解禁が迫ったサウジアラビアで女性活動家ら相次ぎ逮捕 反対する保守勢力に配慮か

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運転解禁が迫ったサウジアラビアで女性活動家ら相次ぎ逮捕 反対する保守勢力に配慮か

サルマン皇太子のポスターの前を通り過ぎるサウジの女性ら=リヤド(ロイター) サルマン皇太子のポスターの前を通り過ぎるサウジの女性ら=リヤド(ロイター)

 【カイロ=佐藤貴生】女性の車の運転解禁が1カ月後に迫ったサウジアラビアで、権利拡大を訴えてきた女性活動家らが逮捕される事態が起きている。ロイター通信によると、海外の機関と接触し、国の安定を損なったなどの疑いで最近、逮捕された人は女性を中心に少なくとも11人に上り、25日までに4人が釈放された。

 国際人権団体によると、11人のうち大半は以前、女性の車の運転解禁を求めて活動していた。また、旅行や就職、結婚などの際に父親や夫、兄弟など男性の「後見人」の許可を得なくてはならないシステムの撤廃も求めていたという。

 英BBC放送(電子版)によると、世界で唯一、女性の車の運転を禁じてきたとされるサウジは、6月24日にこの規則を撤廃する見通しだ。次期国王と目され、社会改革に前向きなムハンマド・ビン・サルマン皇太子は3月、米CBSテレビのインタビューで、「サウジの女性は完全な権利をなお手にしていない」と述べていた。

 ただ、サウジはイスラム教の聖典コーランを厳格に解釈するワッハーブ派に統治の基礎を置いており、女性の運転解禁には聖職者らから、「シャリーア(イスラム法)をまげるものだ」と反対する声も出た。

 ロイターは、一連の逮捕には、こうした社会改革に反対する保守勢力をなだめる目的があるほか、政府の改革方針を逸脱した過度の要求は控えるように、というメッセージだ-などの見方が出ていると伝えている。

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