産経ニュース

ニュース 国際

記事詳細

更新


あの「靴投げ記者」もイラク総選挙に出馬

2008年12月、イラクのバグダッドで記者会見中のブッシュ米大統領(当時、左)に靴を投げ付けるザイディ氏(AP) 2008年12月、イラクのバグダッドで記者会見中のブッシュ米大統領(当時、左)に靴を投げ付けるザイディ氏(AP)

 12日のイラク総選挙には、2008年に記者会見中のブッシュ米大統領(当時)へ靴を投げつけ、アラブ世界で賛否両論を巻き起こしたジャーナリスト、ムンタゼル・ザイディ氏(39)も立候補した。優勢とされるサドル師派系政党に所属。米CNNテレビに、「当選し(いつか)首相になったら、イラク戦争を仕掛けたブッシュ氏に謝罪させる」と語るなど、米国への敵愾心を抱き続けている。

 ザイディ氏は、テレビ局記者だった08年12月、ブッシュ氏と当時のマリキ首相の共同会見で、「イラク人からの別れのキスだ、この犬め!」と叫んでブッシュ氏に靴を2度、投げつけた。ブッシュ氏がとっさに身をかがめ、飛んでくる靴を避ける様子は、世界中で放映された。アラブでは、他人に靴の裏を向けることや、犬呼ばわりすることは最大級の侮辱行為だ。

 この「事件」についてアラブ世界では、米国のイラク侵攻に反発する世論を代弁するものだとしてザイディ氏を英雄視する声が広がった。半面、あまりに粗野な振る舞いが「イラク人の尊厳を傷つける」との批判もあった。

 事件後、ザイディ氏は当局に拘束され、釈放されてからはレバノンなどで記者活動や慈善運動に従事した。イラクのメディアは、帰国し議員を目指すのは「外国の干渉を排し、汚職問題に取り組むため」だとするザイディ氏の意気込みを伝えた。(大内清)

「ニュース」のランキング