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【湯浅博の世界読解】トランプ氏のシリア攻撃、中国の「不都合な動き」とシリアを両にらみ

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【湯浅博の世界読解】
トランプ氏のシリア攻撃、中国の「不都合な動き」とシリアを両にらみ

アサド政権側による化学兵器とみられる攻撃を受け、損壊したアパートの窓から顔をのぞかせる人=16日、ダマスカス近郊のドゥーマ(AP) アサド政権側による化学兵器とみられる攻撃を受け、損壊したアパートの窓から顔をのぞかせる人=16日、ダマスカス近郊のドゥーマ(AP)

 米国は5年前、シリアのアサド政権に対する軍事行動に二の足を踏んで、攻撃を回避したことがあった。時のオバマ政権は、「化学兵器を廃棄させる」というロシアのプーチン大統領の甘言に乗ってしまった。

 この時、弱腰批判を受けたオバマ大統領が、「米国は世界の警察官ではない」と発言して、米国の衰退ぶりを世界に印象づけた。米国の弱さは、独裁国家の勝手なふるまいを助長させてしまう。アサド政権に化学兵器の廃棄を無視され、ロシア軍の介入が露骨になった。

 ちょうど1年前、政権に赴いたトランプ大統領は、別荘に中国の習近平国家主席を招き、会食中にシリア攻撃を敢行した。アサド政権が再び化学兵器を使用したため、49発の巡航ミサイルを撃ち込み、北朝鮮の後ろ盾である中国とシリアを守護するロシアに明確なメッセージを伝えた。

 中露を通じてアサド政権の暴走を抑止し、核ミサイルの開発を続ける北朝鮮に断固たる姿勢を示した。従って、今回のシリアによる自国民への化学兵器使用に対する制裁攻撃は避けられなかった。米外交誌ナショナル・インタレストのカート・ミルズ氏によると、シリア攻撃について政権内でも濃淡があり、マティス国防長官は新任のボルトン大統領補佐官よりも、攻撃にはより慎重だったという。

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