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【正論】米中に横たわる言い知れぬ不安 杏林大学名誉教授・田久保忠衛

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【正論】
米中に横たわる言い知れぬ不安 杏林大学名誉教授・田久保忠衛

習近平国家主席=5日、北京の人民大会堂(共同) 習近平国家主席=5日、北京の人民大会堂(共同)

 国際問題に関心を持つ人々の当面の関心は、韓国を意のままに利用してトランプ米大統領に首脳会談を持ちかけた金正恩朝鮮労働党委員長の大型魔術が成功するかどうかに集まっている観がある。同時に、その上に重くのしかかっているのは、相変わらず「米国第一」を唱えてやまないトランプ大統領と、独裁の道を突っ走る習近平国家主席に代表される米中関係の先行きに関する言い知れぬ不安である。

≪「王朝」へスタート切った習主席≫

 トランプ大統領はその不規則言動で世界を揺さぶってきた。が、昨年末から発表された「国家安全保障戦略」や「国家防衛戦略」などの報告書では、戦略競争相手国の中露両国と同盟諸国を鮮明に区別し、勢いよく脱退したはずの環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)復帰に向けて、再交渉を検討すると発言した。

 1年間の経験を積んだのち、伝統的な米国の外交・安全保障政策に戻るのかと思っていたら、今度は鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を実施するという。大統領は3月8日に署名してしまった。TPP復帰の意向と整合するのだろうか。貿易収支是正の真の狙いは中国にあるとはいえ、同盟諸国の不満は小さくない。

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